ほんのり暖かいこの小さな部屋の中で
ひとりひっそり生きてきた
ここにいれば臆病で醜い自分を
見られなくてすむから
欲しいものはたくさんあるけど
外の世界は美しくて恐くて眩しすぎる
だから小さな窓からただ眺めて
夜の夢を目いっぱい鮮やかに描いた
でもある日見た夢の中で
女神様は言ったんだ
夢を描く力は現実を創る力の源だって
その力が自分に満ちていることを信じなさいって
夢を見るのは思う存分生きたいと願う本心があるからだって
だから恐れの奥にある真実の声を大切にしなさいって
そして女神様は教えてくれたんだ
臆病さは人の弱さを理解できるやさしさの種で
人との触れ合いの中で芽を出し愛情の花を咲かせるんだって
醜いからと隠してきた個性は社会をつくる大切なひとつのピースで
人はみな無限の宇宙を織り成す小さな星そのものなんだって
知らなかったよ
闇の中で誰かを導くようなあの輝きが欲しくて
星を眺めては毎晩夢に見てたのに
自分自身が星だったなんて
今回の表現のテーマ
恐れを抱きながらも「隠してきた自分」を晒し、自らの価値を認めることで自己変容と受容を遂げる。
強い生存・所有欲求を昇華して他者にエネルギーを分け与えながら、多様な価値観の織り成す社会の在り方と自らの生き方の重ね方を模索する。
解釈について
表現するテーマを決めるにあたって月相図から読み取った内容を、以下に整理してみます。
留意事項
- ネイタル図を解釈するときと同じような読み方ではありますが、あくまで「背景」「この時期の空気」として捉えています。
- アングル・ハウスの解釈は考慮していません。
- 今回使用したホロスコープ作成ソフトウェアは「Amateru」です。
基本要素
満月および満月とアスペクトをとる天体とサインをクローズアップし、テーマを考えていきます。
牡牛座-蠍座ライン
- 心身ともに満たされる
- 可視・不可視両方の真の価値の確立を求める
- 強い生命力と生存欲求、所有欲求
牡牛座の月
- 価値あるものの中に身を置き、満たされたい
- 自らの中に価値が備わっていると納得したい
- 生命あることを存分に楽しみ、味わい尽くしたい
蠍座の太陽
- 見かけ上の評価によらず、内面的な価値の追求を貫きたい
- 自らがこの世に生まれた真の意味を見出したい
- どんな逆境の中からでも這い上がり、生命を全うしたい
アスペクトの影響
月・海王星・冥王星・太陽+木星による「クレイドル」
太陽には木星が寄り添っています。また、月-太陽を助けるように海王星と冥王星が位置しています。
太陽と同じく蠍座に位置する木星は、深淵なる世界の中で真実を追い求めるシリアスな太陽に緩みを与えることで、自己実現を助けます。
自らの中に閉じ込め続けてきた「自分の嫌だと感じる部分」を表にだして変容を促し、本来の自分を表現することを目指します。
保守的な牡牛座の月も、木星の影響を受けることでキャパシティが広がり、今までは受け入れるのが怖かった自分の一面を素直に受け入れられるように働きかけます。
魚座の海王星は、月-太陽を調停していますが、生存欲求の強い牡牛座-蠍座ラインに対して「無私の心」を求めているように見えます。我欲に溺れてしまえばすべてが融けてなくなってしまうというメッセージのような。排他的にならないように、木星の寛容さに助けてもらいながら、自らの心をとりまく恐怖をクレンズしたいところ。
山羊座の冥王星は、既成社会の崩壊と変革につながる根源的なエネルギーを与え、激動の時代を生き抜く底力として発揮できるように機能すると考えます。
補助要素
満月のはたらきをサポートする天体に焦点をあててみます。
金星
天秤座にある金星は、牡羊座の天王星とのオポジションとなりますが、これは射手座の土星によって調停されています。
金星にとって天秤座はホームポジションであり、美意識の高まり、とりわけ全体の調和を強く求めていくように感じます。その調和とは、多様な個性の重なりによって織り成され、人類に共通する普遍性を探求し磨かれる続けることを願っているようです。
水星
蠍座にある水星は、物事の真実を見極める洞察力を示しますが、牡羊座にある天王星によって、その洞察より先に閃きが起き、自分の中で処理するのに少し時間がかかるかもしれません。
独自のものの見方や表現は強められそうなので、周囲の理解は得にくい可能性がありますが、自らの目に映る姿を目指して、粘り強さを大切に。
火星
天秤座の火星はノーアスペクトに近いですが、かろうじて山羊座にある冥王星とスクエアを形成すると見なせそうです。
私は普段、セクスタイル以外のメジャーアスペクトはオーブを10度で見ています。しかし、今回使用したソフトウェア「Amateru」ではオーブの設定が8度までしかできなかったので、貼りつけたイメージでは線が引かれていません。
火星としては少し臆病な状態かもしれません。隠してきた自己を表現することによって、摩擦が生じることを恐れるような。
ここはなんとか冥王星の力を借りたいところ。まず思うようにコントロールはできないでしょうが、挫折しそうになっても、最後まであきらめないように。