2018年1月17日:山羊座の新月

アイキャッチ:新月

これまで人が長きの果てに
築いた社会とはなんだったのか

幾多の傷跡たちが語る
歴史とはなんだったのか

 

それは豊かであったのか
それは我らを満たしてきたのか

あるいは飢え続けていたのか
何があればよかったのか

 

これだけ人は長きを歩み
社会を為してきたというのに

先人は幾多の言葉を刻み
教えを残し続けてきたのに

 

何のための知性であるか
何のために神を探したのか

誰のための理想郷か
「皆のため」とは真実か

 

天頂に集う星を仰ぎ
とりとめもない問いを一人こぼす

 

果たして人はあと何度
同じ歴史を繰り返すのか

果たして我はこの現世で
我が使命を果たすと誓えるか

 

トランジット図:2018年1月17日 11時18分


 

今回の表現のテーマ

新月=「決意のとき」という解釈を軸に、それがどのような決意なのかを考えます。

  • 今目の前に見えている「豊かさ」への兆しは真実か?幻想か?
  • 今権力者が決断しようとしていることは、真の意味で公共の利益につながることなのか?
  • 激しく揺れ動く社会の中で、個人はそれぞれの使命・天命に向かうための行動を起こせるか?
  • 個人の行動の結果として、個人の集合体である「社会」は、人道的理念に基づいた新たな姿となれるのか?

 

解釈について

表現するテーマを決めるにあたって月相図から読み取った内容を、以下に整理してみます。

 

留意事項

  • ネイタルを読み解くような解釈の中にマンデーンのおおまかな解釈を取り入れ、「時代背景」「情勢」として考えていきます。
  • アングル・ハウスについては、「日本/東京」での観測値を採用します。
  • 今回使用したホロスコープ作成ソフトウェアは「Amateru」です。

 

基本要素

新月のサインおよび新月とアスペクトをとる天体をクローズアップし、テーマを考えていきます。

山羊座

  • 公共のための使命・天命
  • 人類社会が人々によっての「真の理想郷」であることを願い続け、その構築と維持のために自らの使命を全うする
  • 様々な事象をとおして現実に現れた結果を大切にし、その価値を見極める

山羊座の月(第10ハウス)

  • 自分ひとりの満足よりも、社会全体の幸福の実現を目指す欲求
  • 社会にとって役に立つ存在でありたいという願いと執心
  • 自らの中に持つ理念の実現に対する成功欲求
  • 政府の動向への関心

山羊座の太陽(第10ハウス)

  • 全体の幸福を実現するために、全身全霊をもって自らの使命を果たす
  • やるべきことを着実にこなして実績を積み上げ、理想の実現まであきらめない姿勢
  • 権力者による権力の行使とその意欲
  • 公的実利を最優先する行動指針

 

アスペクトの影響

 

強烈な山羊座のステリウム

アスペクト解説用:山羊座に6天体が集中している

今回の新月図には特徴的な点がいくつもありますが、まずはじめにこの点を挙げます。

山羊座に6天体がイングレスしています。そのうち4つが10度以内の密接な位置関係にあり、強烈なステリウム状態です。先回の射手座の新月でも、射手座内で強烈なステリウムが形成されていましたが、この新月ではすでに先月からは空気感が急激に変化していることを示しています。

 

アングル(ASC・MC)

ASCは牡牛座1度、MCは山羊座19度です。MCは先日の蟹座の満月でも山羊座でしたが、ASCは牡牛座へとサインが変化しています。ASC・MCどちらも地のエレメントのサインであり、現実社会の仕組みや経済に対する影響がでる可能性が考えられます。

ASCの性質を考えるためにサビアンシンボルに少し手掛かりを求めると、ASCの位置する牡牛座1度には「電気的な嵐」というフレーズが与えられています。基本的に温厚だと言われる牡牛座の中で、この度数はかなり強い衝撃を暗示する度数です。緑豊かで麗しい自然の姿が形成されるには、時に想像を絶する激しい天変地異が必要だということを人々に教示するような度数であると思います。

 

新月に対するアスペクト

アスペクト解説用:山羊座新月へのアスペクト

今回の山羊座新月に対するアスペクトは次のとおりです。

  • 金星-コンジャンクション
  • 火星-セクスタイル
  • 天王星-スクエア
  • ASC-スクエア
考えられる社会の状況

今回の新月は第10ハウスで起こります。第10ハウスは国家権力・政府・与党などを示すハウスであり、またアングルに直接関わる「アンギュラーハウス」でもあります。

国民全体の関心が政府・与党への動向に集中するのではないかと思います。先回の蟹座の満月でも第10ハウスに天体が集中している状態でしたので、その時の傾向が引き続き残っているような形ですが、今回はここに月も入ることから、政府・与党の何らかの決定事項による影響が、国民に直接降りかかるということだと考えられるでしょう。

新月にコンジャンクションしている金星も、同じく第10ハウス・山羊座にあります。今回この金星はASCルーラーとなっており、この時期の出来事に対してカギを握っている状況です。

アングルの項目にて前述した内容を踏まえると、ASCおよび第1ハウスが示すこの時期の世論とは、景気回復への気運を望む声と、その気運に乗っかったようにやってくる電撃的なニュースかもしれません。株価の急速な値上がりだとか、あるいは逆に急落や激しい変動の兆しかと。年始の株式市場では大幅な値上げがあり、今年一年は世界的な景気回復が期待できるとのことでしたが、果たしてどうでしょうか?

さて、このようなASCに対して、新月および金星はスクエアとなっています。スクエアは妨害・衝突・対立の他に、過剰性を示すアスペクトでもあります。景気回復の気運というのは、(その実情がどうであれ)今日の政府にとって大変よいニュースでしょうし、自らの手の届く範囲にカギとなる金星がいるわけなので、この世論を是非味方につけたいところでしょう。そうすると、金星をスクエア的に使う…というのはこの場合おそらく「過剰に快楽的・楽観的に使う」となるのではないでしょうか?結果としては(その実情がどうであれ)「景気はより回復している」という世論をさらに助長し、全体としては「煽りに乗る」形になるのではないかと想像します。

また、もうひとつスクエアを形成するのが、第12ハウスに位置する天王星です。今回天王星が第12ハウスに入ることで、何らか秘密裏に動いていた事態が急に表沙汰になって政局の混乱を招いたり、あるいは国民生活そのものにショッキングなニュースをもたらす結果になるのかもしれません。第7ハウスにいる火星からのセクスタイルも加味すると、テロの脅威っぽいニュース→アメリカからの働きかけ→武器の追加発注 という流れが、またありそうな気もします。

社会の中に生きる個人のスタンス

さて、個人レベルにおいては、このような煽りにごまかされないようにしたいところです。
山羊座というサインは、非常にストイックに「理想的な現実の構築」を求めるサインです。そのストイックさは、他者の追随を簡単に許すものではありません。よく、山羊座は伝統を守るサインだと言われたりしますが、実際はそうではないと考えます。必要な伝統と不要な伝統を見極めたうえで、必要なものだけを未来のために活かす潔さを持ち合わせているのです。

これからの未来に必要な社会体制を作り、それと同時に不要になったものはきれいさっぱり処分していく。昨年までの間に時間をかけて育ててきた一筋の理念を心の軸に据え、ただただひたむきにその実現を目指して活動するときです。

 

補助要素

新月のはたらきをサポートする天体に焦点をあててみます。

水星

アスペクト解説用:水星-土星コンジャンクション・海王星セクスタイル

水星は山羊座・第9ハウスに位置しています。アスペクトは次のとおりです。

  • 土星-コンジャンクション
  • 海王星-セクスタイル

水星も先回の満月と同じく第9ハウスに位置していますが、サインが山羊座へと変わっています。そして今回は、土星とのコンジャンクションが成立しています。第11ハウスに位置する海王星とのセクスタイルもありますが、すぐ近くにいる土星の影響力のほうが強いでしょう。

首相は年初に早速、憲法改正への意欲を示したようですが、この時期はひとまず慌てない姿勢をとることを選択すると思います。一歩一歩着実に…というイメージをつくることが大切だと考えているのだと思います。

一方、野党はあいまいな動きをしているという、これもまた「イメージ」を創り出すことで、このイメージを与党へ利するように使用すると思われます。

 

火星

アスペクト解説用:火星と多くのアスペクト

火星は蠍座・第7ハウスに位置しています。アスペクトは次のとおりです。

  • 新月-セクスタイル
  • 金星-セクスタイル
  • 木星-コンジャンクション
  • 天王星-クインカンクス
  • 冥王星-セクスタイル
  • MC-セクスタイル

今回の新月では、火星がいろいろな天体や感受点にアスペクトを持ち、様々な影響を及ぼすように感じられます。第7ハウスということなので、影響の主が同盟国なのか敵国なのか悩みますが、火星の象意から考えれば敵国からの牽制と解釈するのが妥当でしょうか。

となると、日本の場合、現在直接的にそのような影響力を及ぼしてくるのは北朝鮮ということになります。攻撃性が高く、兵器なども象徴する火星ということで、ミサイル発射があるかもしれませんね。これによって政府・与党が連動して動くことになるのだろうと。

 

背景の空気感(木星以遠)

木星より遠い各天体から、背景について考察します。

木星

アスペクト解説用:火星-コンジャンクション・冥王星-セクスタイル

木星は蠍座・第7ハウスにあります。アスペクトは次のとおりです。

  • 火星-コンジャンクション
  • 冥王星-セクスタイル
  • MC-セクスタイル

木星は援助を意味することもありますので、同盟国あるいは友好国と見た場合、この時期に火星とコンジャンクションしているという点に、ある種のメッセージ性を感じます。敵対国と同盟国・友好国の影響を同時に受けるということかと思うのですが、それぞれが意図するところとは、結局のところ近いのではないか?などと想像します。

今回木星は、MCに位置する冥王星と正確なセクスタイルを形成しています。また、第8ハウスのルーラーとなっています。

年始から高騰を続けている楽観的な株式市場を背景に…ああ、だめだ。「また兵器購入につながるのかなー」くらいしか思いつきません…。想像力がない。

 

土星

アスペクト解説用:土星-水星コンジャンクション・ASCトライン

土星は山羊座・第9ハウスにあります。アスペクトは次のとおりです。

  • 水星-コンジャンクション
  • ASC-トライン

山羊座・第9ハウスというのは、先日の蟹座の満月と共通です。また、MC(第10ハウス)ルーラーおよび第11ハウスルーラーである点も共通です。

第9ハウスのカスプは射手座となっており、ルーラーは木星。となると、今回の第9ハウスは、第7ハウスの影響を受ける形になりそうです。外交問題や同盟国・敵対国の動向に起因して国の精神=憲法の問題に関心を向けらせられるのでしょう。そして、このような流れは、今後幾度もやってくるのでしょう。

 

天王星

アスペクト解説用:天王星-新月スクエア・金星スクエア・火星クィンカンクス

天王星は牡羊座・第12ハウスにあります。アスペクトは次のとおりです。

  • 新月-スクエア
  • 金星-スクエア
  • 火星-クィンカンクス

 

第12ハウスのルーラーは海王星であり、その海王星は第11ハウスにあります。数日後に開かれる国会の影響を受けるということでしょうか。

第7ハウスにある火星とのクィンカンクスが少々気になります。これまで水面下にあった何らかの事象が急に実社会に浮上してくることによって、外交問題を刺激するのでしょうか?あるいは、国会によって、不透明な施政への追及が行われ何かが明るみに出た時、外交面で何らかの事件が引き起こされるということでしょうか。

この天王星は、新月・金星に対してはスクエアを形成します。そのため、急に表面化する事象とは、施政者・国民全体にとって意表を突かれること、しかしあまり喜ばしくはないことでしょう。

 

冥王星

アスペクト解説用:冥王星-MCコンジャンクション・火星セクスタイル・木星セクスタイル

冥王星は山羊座・第10ハウスにあります。アスペクトは次のとおりです。

  • MC-コンジャンクション
  • 火星-セクスタイル
  • 木星-セクスタイル

 

今回の冥王星は、MCと正確なコンジャンクションとなります。また、第7ハウスのルーラーでもあるため、ここでも外交方面からの影響を受けることになりそうです…が、そもそもこのMCが意味するところとは一体何なのか?散々考えてみたのですが、私はまだまだ力不足で、これが一体何に結びつくのか見当がつきませんでした。正確なコンジャンクションということは、何か大きな意味があるはずなのですが…。

MCは通常、政府とその代表者を指すはずです。冥王星がコンジャンクションするということは、絶対的な意志によって権力を行使するということだと思います。つまり、何らかの政治的な意志決定があると見込めるのですが…。

単純に山羊座というサインから考えるなら、権勢の強調と連想します。「強引な決定」であるのかもしれません。

単体で考えるより、複合的に考えれば多少答えが出るかな?と考え、2017年の春分図を重ねたところ、今回の新月は第4ハウスに入っていました。MCはハウス自体は第3ハウスとなったものの、ほぼICとコンジャンクションとなりました。

第4ハウスということは、領土や生存環境に関わる分野となりますので、数日前からようやく情報が出てきた水道民営化にかかる事案について、決定への動きを徹底化させるのかもしれません。この事案もいろいろな意見が飛び交っているものかと思いますが、民営化ということは、水道水が公的機関からの供給品ではなくて、完全に企業の商品になるということですね。

この水道民営化の動きには、海外からの影響があると言われています。コップ1杯の水道水が100円くらいになる可能性も考えなければならないのかもしれません。

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