昨年(2019年)は書けなかった自分自身のソーラーリターン解釈。今年はなんとか復活したい…と思いチャレンジします。
少しでもお楽しみいただけましたら幸いです。
ソーラーリターンとは
トランジット(現在)の☉太陽が、ネイタル(出生時点)の太陽と全く同じ位置に戻ってきた瞬間のことを「ソーラーリターン」と言います。日本語ですと「太陽回帰」と訳されます。
だいたい誕生日と同じ日になりますが、年によっては前後1日程度ずれることもあります。
このソーラーリターンの瞬間をホロスコープの図で表したものを「ソーラーリターンチャート(太陽回帰図)」といいます。
ソーラーリターンチャートを読むと、誕生日からの1年間の展開について、イメージをつかむことができます。
解説スタイルについて
ここでは、まずひとつひとつの要素をできるだけ詳細に書き出して、解読の参考としていただけるようにしていきます。各要素ごとにまとめを書き、最後に全体を総括したものを記します。
基本的な思考・分析はしていますが、全体のまとめは割とフィーリング重視です。「ざっくりと読む」ことを大切にしています。
使用している占星術ソフトについて
前回までは「Amateru」を使用していましたが、マシン環境がMacになったので、「iPhemeris」を使用しています。
今年(2020年)のソーラーリターンチャート
今年の私のソーラーリターンは「2020年2月17日 19時26分」に訪れます。まずはこの瞬間のチャートを出力し、眺めてみます。
トランジット
こちらはソーラーリターンの瞬間のトランジット図です。
チャートの特徴を把握する
ぱっと見て、重要な天体と感受点をチェックしていきます。
アングルとそのルーラーを確認する
- ASCは♍️乙女座21°である。チャート全体を支配する天体(チャートルーラー)は水星だと判断できる。
- 水星は♓️魚座12°にあり、第6ハウスに位置している。
- MCは♊️双子座21°である。MCルーラーは水星であると判断できる。したがってチャートルーラーはMCルーラーも兼ねている。
太陽と月を確認する
- 太陽は第6ハウスに位置している。
※ソーラーリターンチャートの場合、太陽のサインと度数は必ずネイタルと同じになりますので、とくにピックアップする必要はありません。アスペクトのみ確認していきます。 - 月は♐️射手座16°にあり、第3ハウス終盤に位置している。
それぞれの詳細は、後のセクションに記載していきます。
トランジットから1年のシナリオを把握する
まずはトランジットのみのソーラーリターンチャートを用いていきます。
1年の流れをつかむ
アングル(ASC・MC)とそのルーラーから、1年のシナリオをつかみます。
アセンダント(ASC)の位置とアスペクト
位置
♍️乙女座21°
サビアンシンボルと意味
「高価な宝石に彩られた王家の紋章」
- 実力による社会的ステータスの証明
- 役割の実行
- 果たすべき責任
アスペクト
- Tスクエア
- 月・水星+海王星
- スクエア
- 火星
- トライン
- 木星
- 土星+冥王星
ネイタルチャートに当てはめたときにどのハウスに入るか
第6ハウス
アセンダント(ASC)ルーラーとアスペクト
ルーラー
水星
ルーラーのポジション
♓️魚座12°(第6ハウス)
サビアンシンボルと意味
「博物館に展示されている、数々の戦いで使われた古代の剣」
- 集団の意志の顕現・パイプ役
- 集合無意識を代表する
ルーラーのアスペクト
- コンジャンクション
- 海王星
- スクエア
- 月
- セクスタイル
- 木星
- セミスクエア
- 土星
- クィンタイル
- 火星
- セプタイル
- 天王星
いったんまとめ:アセンダント(ASC)とそのルーラーから読めること
ASCのサインやルーラーからは、今年一年分の基本テーマを読み解きます。
ASCのサインは♍️乙女座であり、そのルーラーである水星は第6ハウスに位置しています。この2つの要素からは「与えられた役割を果たすこと」という共通点を見出すことができますので、このことが今年1年のテーマとなります。自分が今抱えている仕事や、これから新しく入ってくるであろう仕事を黙々と確実にこなし続けることが基本スタンスになりそうです。
多分忙しくなるのでしょう。その忙しさに思考も感情も翻弄されそうです。
月や海王星の影響が強いので、業務的にはケアレスミスや判断の誤りが増えそうな雰囲気があります。また、変化の激しい状況に忙殺されて、もともとの純粋な気持ちや正しい目的を忘れないようにすべきかなと思います。
社会的な実績を形にすることへのこだわりもさることながら、その意味も大きそうです。仕事に邁進すること自体は決して悪くはない方向性のようですし、むしろ必然かつ歓迎すべきところだといえるでしょう。このあたりのことは、ネイタルとの関わりを踏まえて解釈しています。
ルーティンが続いて心や頭脳が死にかけたときは、その状況を打破するためのアイディアを生み出す必要がありそうです。
MCの位置とアスペクト
位置
♊️双子座21°
サビアンシンボルと意味
「刈り取りの祭り(収穫祭)で踊るカップル」
- 混乱した知識の整理
- 自然法則下への回帰
- 健全な知性の復活
アスペクト
- Tスクエア
- 月・水星+海王星
- オポジション
- 火星
- トライン
- 太陽
- バイクィンタイル
- 土星
ネイタルチャートに当てはめたときにどのハウスに入るか
第3ハウス
MCルーラーとアスペクト
ルーラー
水星
ルーラーのポジション
♓️魚座12°(第6ハウス)
サビアンシンボルと意味
「博物館に展示されている、数々の戦いで使われた古代の剣」
- 集団の意志の顕現・パイプ役
- 集合無意識を代表する
ルーラーのアスペクト
- コンジャンクション
- 海王星
- スクエア
- 月
- セクスタイル
- 木星
- セミスクエア
- 土星
- クィンタイル
- 火星
- セプタイル
- 天王星
いったんまとめ:MCとそのルーラーから読めること
MCとそのルーラーからは、今年一年の到達ポイントを読み解いていきます。
MCのサインは♊️双子座です。したがってMCルーラーは水星であり、これはチャートルーラーと同じということになります。チャートルーラーである水星は第6ハウスにありますので、仕事に始まり仕事に終わるような1年ということが言えるでしょう。
サインが示すテーマとして「軽くなる」ということが挙げられるかなと思います。次のステップに向かうために、絡みついた思考のゴミを取り除いたり、不要な荷物を整理したりしておくべきかなと思います。
たいていの物事は混沌とした状況の中で進んでいくことになりそうですが、その中からどうやって自分の思考を最適化するか、あるいは要領を得て切り抜けるかというところを試されたり、鍛えられたりするのかな?という雰囲気も感じます。
また、自分の意図によってこの1年の人生を動かすというよりは、状況の変化によって知らない間に作られていくのではないかとも思われます。概ね自己制御は不可能でしょう。これは柔軟型ではない私にはかなり辛いものがあると思いますが、切り抜けた先に何かが開けると信じて行動するしかないかなと思います。
太陽のハウスとアスペクト
ポジション
第6ハウス
アスペクト
- セクスタイル
- 火星
- クィンタイル
- 月
いったんまとめ:太陽から読めること
ソーラーリターンチャートの太陽からは、今年一年の自分が主に活動するフィールドがどのようなものかを読み解きます。
今年の太陽は、ASC・MCのルーラーとともに第6ハウスに入りました。ここでも自分の仕事・役割に邁進することが示されていて、本当に仕事三昧の年になりそうです。
自分の目的意識は前向きな感じがします。仕事に明け暮れていながらでも、人生の発展を楽しめる予感がします。
月のサイン・ハウスとアスペクト
位置
♐️射手座16°
サビアンシンボルと意味
「復活祭の日の出の礼拝が多くの人々を集める」
- 創造性の再活性化
- 人々の鼓舞
ポジション
第3ハウス終盤
アスペクト
- スクエア
- 水星+海王星
- トライン
- 金星
- クィンタイル
- 太陽
- セスキコードレート
- 天王星
- セミセクスタイル
- 木星
ネイタルチャートに当てはめたときにどのハウスに入るか
第9ハウス
いったんまとめ:月から読めること
ソーラーリターンチャートの月からは、今年一年の心境を読み解きます。
感情面もせわしなく動き回っているでしょう。割と不安定な様相で落ち着きというものを一切感じませんが、閉鎖的になることもなさそうです。もしかすると気持ちのほうが先走ることがやや多くなるのかな…?「あれもやりたい、これもやりたい」なのか「あっちもやらなきゃ、こっちもやらなきゃ」なのか。なんとなく前者のような気がします。
ネイタルチャートとの対応状況を加味する
次は、ネイタルとの対応状況を併せて見てみます。
解釈の基準はネイタルになりますので、ネイタルを内側、ソーラーリターン時のトランジットを外側に配置します。
チャートの特徴を把握する
ネイタル側を基準にして今回のソーラーリターンを見ると、おおまかに次のような特徴があります。
天体の分布
- ネイタルの第10ハウスの領域に対し、トランジットの遠方天体が多く存在している
- トランジットのノード軸がネイタル側のMC・IC軸に接近している
注目すべきアスペクト
- ネイタルの冥王星に対し、トランジットの冥王星(+土星)と木星がスクエアを形成している。また、冥王星のアスペクトは非常にタイトである
- ネイタルの月に対し、トランジットの天王星がスクエアを形成している
- ネイタルのASCに対し、トランジットの金星・カイロンがコンジャンクションを形成している
いったんまとめ:ネイタルチャートとの二重円から読めること
ネイタルチャートとの二重円を用いると、今年一年が自分の人生にとってどのような位置付けにあるのかということを読み解けます。
まず、2020年は木星・土星・冥王星が♑️山羊座から♒️水瓶座に集中する年です。これは私の場合第10ハウスから第11ハウスの領域となります。社会的に通用する結果を求める♑️山羊座を移動する大天体たちは、私に対しては「社会的な業績を形にせよ」というメッセージをもたらしている形だと言えます。仕事の面ではまさに正念場と言えるかもしれません。
次に、トランジットの冥王星がいよいよネイタルの冥王星に対して正確なスクエアを形成する時期がやってきていることがわかります。私の場合、隣り合う人々と向き合う姿勢や、社会的な役割とそれを果たすことによって積み上げられる実績の真価を問われることになるのだろうと思っています。どちらのテーマにも真剣に取り組む必要があり、手抜きは許されないでしょう。
視点を変えると、トランジットの天王星がネイタルの月に対してスクエアを形成しています。こちらももうすぐ正確なスクエアとなる時期が来ます。昨年初夏にも一度正確なスクエアのタイミングがありましたが、その付近には自分の新しい仕事が始まったり、夫が事故に遭ったりなど、目まぐるしかった記憶があります。
今度は何が起こるかな?もしかしたら突然転居したりとか?全然予定も希望もしてないですけど…。しかしトランジットの天王星は第1ハウスの領域から変化を投げかけてくる形ですので、何か新しい自己イメージを創るという方向に繋がる可能性の方が高いと思います。これは、ASCにコンジャンクションしている金星やカイロンからも連想することができます。ここには載せませんでしたがプログレスチャートもいまASC付近に主要天体が溜まっている状態ですので、むしろ新たな自己イメージやスタンスの確立をすべきときだという強いお知らせなのかもしれません。
ざっくりまとめ
自らが今持っているもの、これから与えられるもの問わず、あらゆる仕事をこなし続け、それらを通じて自己成長するときだということなのだと思います。またその中で社会的実績・新たな自己像の確立をして、身軽になりつつ次の年に向かうという流れなのかなと思います。
感想
今の時点では「今よりさらに忙しくなりそうだな…」という感想です。実のところその片鱗が既に見えていて、一つずつ確実にこなすために的を絞ろうかと思っていたのですが、どうやら絞ることはできなさそうな雰囲気が漂っています。
結局のところすべてを流動的にこなすしかない流れになりそうなので、今一番心配なのは身体がついてくるかどうか。次に心配なのが、成果が中途半端になってしまいそうなこと。ああ、どっちも嫌だ。
自分の処理能力を向上させるしかなさそうです。占術も、クリエイトも、その他のジャンルも全て。そんなわけで、今年はひたすら実務能力の向上を目指します!
それではこれにて、2020年分のソーラーリターンチャートの自己分析を終わります。最後までお読みいただきありがとうございました。