今年もなんとか解釈をまとめておきたい。もうそのタイミングには間に合わなくても。
何年かソーラーリターンの記事を書いてきましたが、当サイトの中でもアクセス数が多いテーマのひとつです。たくさんの方にご覧いただき、ありがとうございます。何か少しでも参考になることがご提供できていればいいなと思っています。
それでは、2021年の私のソーラーリターンチャートについて、まとめていきます。
ソーラーリターンとは
トランジット(現在)の☉太陽が、ネイタル(出生時点)の太陽と全く同じ位置(黄経度数)に戻ってきた瞬間のことを「ソーラーリターン」と言います。日本語ですと「太陽回帰」と訳されます。
だいたい誕生日と同じ日になりますが、年によっては前後1日程度ずれることもあります。
このソーラーリターンの瞬間をホロスコープの図で表したものを「ソーラーリターンチャート(太陽回帰図)」といいます。
ソーラーリターンチャートを読むと、誕生日からの1年間の展開について、おおまかなイメージをつかむことができます。
解説スタイルについて
ここでは、まずひとつひとつの要素をできるだけ詳細に書き出して、解読の参考としていただけるようにしていきます。各要素ごとにまとめを書き、最後に全体を総括したものを記します。
基本的な思考・分析はしていますが、全体のまとめは割とフィーリング重視です。「ざっくりと読む」ことを大切にしています。
使用している占星術ソフトについて
MacOS向けの占星術アプリケーション「iPhemeris」を使用しています。
今年(2021年)のソーラーリターンチャート
今年の私のソーラーリターンは「2020年2月17日 1時12分」に訪れました。まずはこの瞬間のチャートを出力し、眺めてみます。
トランジット
こちらはソーラーリターンの瞬間のトランジットチャートです。
チャートの特徴を把握する
ぱっと見て、重要な天体と感受点をチェックしていきます。
アングルとそのルーラーを確認する
- ASCは♐️射手座3°。チャート全体を支配する天体(チャートルーラー)は木星。
- 木星は♒️水瓶座13°にあり、第3ハウスに位置している。
- MCは♍️乙女座15°。MCルーラーは水星。
- 水星は♒️水瓶座12°にあり、第3ハウスに位置している。
太陽と月を確認する
- 太陽は第3ハウスに位置している。
※ソーラーリターンチャートの場合、太陽のサインと度数は必ずネイタルと同じになりますので、とくにピックアップする必要はありません。ハウスとアスペクトのみ確認していきます。 - 月は♈️牡羊座24°にあり、第5ハウスに位置している。
それぞれの詳細は、後のセクションに記載していきます。
トランジットから1年のシナリオを把握する
まずはトランジットのみのソーラーリターンチャートを用いていきます。
1年の流れをつかむ
アングル(ASC・MC)の位置とそのルーラーから、1年のシナリオをつかみます。
アセンダント(ASC)の位置とアスペクト
位置
♐️射手座3°
サビアンシンボルと意味
「両親に勇気づけられて歩くことを学んでいる、小さな子供」
- 自立への挑戦
- 依存からの脱却
- 成長意欲に対する援助
アスペクト
- スクエア
- 太陽
- セクスタイル
- 土星
- クィンタイル
- 木星
ネイタルチャートに当てはめたときにどのハウスに入るか
第8ハウス
アセンダント(ASC)ルーラーとアスペクト
ルーラー
木星
ルーラーのポジション
♒️水瓶座13°(第3ハウス)
サビアンシンボルと意味
「トンネルに入る列車」
- 問題解決・目的達成のための効率化
- 最短ルートを見出す
ルーラーのアスペクト
- ステリウム
- 水星・金星・土星
- スクエア
- 火星
- 天王星
- クィンタイル
- 月
いったんまとめ:アセンダント(ASC)とそのルーラーから読めること
ASCのサインやルーラーからは、今年一年分の基本テーマを読み解きます。
ASCのサインは♐️射手座であり、そのルーラーである木星は第3ハウスに位置しています。この2つの要素からは「成長のために動き回る」という共通点を見出すことができますので、このことが今年1年のテーマとなります。
サインとともにサビアンシンボルも併せて考えると、よりその傾向が強調されていることが読み取れ、また動き回るという行動に対して「自らの積極性」を要求されていることがより明確になります。変化に富んだ行動を促されていることは昨年と変わりありませんが、「誰かの要求に応じる形で行動する」という昨年のスタンスとは完全に異なっていると考えるべきでしょう。
ただ、ネイタルチャートとの対応状況を見ると、私の人生上では「もがく時期」の一環だと言えると思います。トライアンドエラーの日々が続くのでしょう。
チャートルーラーは昨年末に♒️水瓶座でグレートコンジャンクションを成したばかりの木星であり、主要なアスペクトは自身を含めた4天体(水星・金星・木星・土星)で形成されるステリウムです。太陽とのアスペクトは直接形成していませんが、サインは共通ですから、見るからに派手な印象の1年になりそうです。
牡牛座にある火星や天王星からはスクエアという形で影響を受け取ります。次々と燃料を足され、いくつものボムが弾けるようなイメージが浮かびます。動き過ぎによる怪我や筋肉などの炎症、もしかしたらしゃべり過ぎによる喉の炎症などがあるかもしれませんので、注意しておきたいなと思います。
MCの位置とアスペクト
位置
♍️乙女座15°
サビアンシンボルと意味
「動物園で、子供たちがオランウータンに面と面を突き合わせる場所まで連れていかれる」
- 自然性蔑視に対する強い警告
- 本能の回顧と受容・統合への呼びかけ
アスペクト
- メディエーション
- 火星・海王星
- トライン
- 天王星
- 冥王星
- クィンカンクス
- 木星
ネイタルチャートに当てはめたときにどのハウスに入るか
第6ハウス
MCルーラーとアスペクト
ルーラー
水星
ルーラーのポジション
♒️水瓶座12°(第3ハウス)
サビアンシンボルと意味
「バロメーター」
- 世界全体の俯瞰
- 正確な測定基準の確立
- 兆候を察知する感度の高さ
ルーラーのアスペクト
- ステリウム
- 金星・木星・土星
- スクエア
- 火星
- 天王星
- クィンタイル
- 月
いったんまとめ:MCとそのルーラーから読めること
MCとそのルーラーからは、今年一年の到達ポイントを読み解いていきます。
MCのサインは♍️乙女座です。したがってMCルーラーは水星となります。MCルーラーである水星は第3ハウスにあって、なおかつチャート全体のルーラーである木星とオーブ1°でコンジャンクションしています。チャートルーラーの示す事柄に従って行動した結果が、そっくりそのまま1年の結果になりそうです。昨年は「仕事に始まり仕事に終わるような1年」でしたが、今年は「ノンストップで縦横無尽に動き回る1年」だと思います。
サインとともにサビアンシンボルを解釈に加えると、カオスの介入による発展を意味づけられているように思います。結構、なりふりかまわない振る舞いを数多くさせられることになる気がします…。
エキサイティングだけれど、計画は立てづらいかもしれません。迷って決められないというよりは「二転三転」的なパターンが多いのかな?瞬間的な判断力を養うためには、自分持ち前の「固定サイン的思考」能力を超えなければならないでしょう。あるいはそれを保持したままの進化を望むならば、処理能力自体をさらにあげるしかないでしょう。しかも大幅に。どっちがいいのかなー…。
太陽のハウスとアスペクト
ポジション
第3ハウス
アスペクト
- コンジャンクション
- 金星
- スクエア
- 火星
- セクスタイル
- 月
いったんまとめ:太陽から読めること
ソーラーリターンチャートの太陽からは、今年一年の自分が主に活動するフィールドがどのようなものかを読み解きます。
今年の太陽は、ASC・MCのルーラーとともに第3ハウスに入りましたので、ここからも「ノンストップ縦横無尽」の1年であることが読み取れます。また、この「動き回る」の中には、宣伝・広報も含まれているだろうと考えております。「いい加減Blog書けよ」ってことだと思うんですよマジで…。もうがんばるしかない。
また、例えばフィールドワークであったり、イベント等への参加も増加するかもしれません。いろいろなところに「顔を出す」ということを大切にしたいなと思います。
月のサイン・ハウスとアスペクト
位置
♈️牡羊座24°
サビアンシンボルと意味
「人が存在の2つのレベルでの体験を得る可能性」
- 現実への意識と非現実への意識が分裂した状態で同時に発達する
- 物心両面の結合点を求めざるを得なくなる
- 複数のチャンネルでの活動
ポジション
第5ハウス
アスペクト
- スクエア
- 冥王星
- セクスタイル
- 太陽
- 金星
- クィンタイル
- 水星・木星
ネイタルチャートに当てはめたときにどのハウスに入るか
第1ハウス
いったんまとめ:月から読めること
ソーラーリターンチャートの月からは、今年一年の心境を読み解きます。
やたらみなぎってるな…という印象です。サイン・ハウス・アスペクト、どれをとってもみなぎっている様相しか見えません。
1年を通してポジティブな精神状態が保たれそうです。建設的な行動力をキープし続けられそうでありがたいなと思います。何かトラブルがあったり失敗があったりしても意気消沈はあまりしなさそう。
それよりは、思い通りに結果が出ないことに対してイラついたり、やけになったりすることが多そうなことが気になります。疲れを無視して(あるいは疲れていることがそもそもわからずに)いろいろやりすぎる悪い癖がモロに出そうで、これがもっとも注意しなければならないことなのかもしれません。自らの戒めのために、ここにしっかりと記載しておきたいと思います。
ネイタルチャートとの対応状況を加味する
次は、ネイタルとの対応状況を併せて見てみます。
解釈の基準はネイタルになりますので、ネイタルを内側、ソーラーリターン時のトランジットを外側に配置します。
チャートの特徴を把握する
ネイタル側を基準にして今回のソーラーリターンを見ると、おおまかに次のような特徴があります。
天体の分布
- トランジット天体は、ネイタルの第10ハウス〜第2ハウスまでの領域にしかない(=チャートの東側が強調されている)
- そのなかで、ネイタルの第11ハウスの領域を中心に、6天体が集中している
- その次に天体が多いのは第1ハウス
注目すべきアスペクト
- ネイタルのノード軸付近にトランジットの天体が集中し、ノード軸は強い刺激を受けている
- ネイタルのノード軸には、Sノード側に金星、Nノード側に月があり、これら感受機能を司る天体もトランジット天体の影響を大きく受けている
- 昨年に引き続き、ネイタルの月に対してトランジットの天王星がスクエアを形成している
- ネイタルのASCに対し、トランジットのカイロンがコンジャンクションを形成している
- ヴィーナスリターンがソーラーリターン直前にあったようだ
いったんまとめ:ネイタルチャートとの二重円から読めること
ネイタルチャートとの二重円を用いると、今年一年が自分の人生にとってどのような位置付けにあるのかということを読み解けます。
まずは、何と言っても♒️水瓶座に集中している天体群が特徴的です。私のネイタルチャートはもともと♒️水瓶座が強調されているのですが、そのもともと持っている要素を徹底的に起こされるように感じます。良く言えば賑やかですが、別の表現をすると「圧がすごい」とも言えます。
このすごい圧の影響は、主にノード軸やこれに隣り合っている感受機能を司る2天体(月・金星)が受けとるようです。特に月は、昨年末のグレートコンジャンクションが起きた位置がオポジション圏内であることや、まだ影響が継続している天王星のスクエアもあるため、心理面や生活面のアップグレードにつながる諸活動を引き続き行う必要があることを示しているのでしょう。また、そのアップグレードの目的は社会活動の充実や自由性の獲得のためでありましょう。
また「本当に好きなこと」とか「本当に望むこと」を今以上にはっきりさせ、現実的な表現に変換することも課題として与えられたと解釈します。普段無意識に沈んでいることを掘り起こして、他者にもわかる形にすることはなかなか難しいことですが、これは真剣に取り組む必要があるでしょう。
第11ハウスへの天体集中は、ソーラーリターン単体チャートで示されていた第3ハウスの著しい強調(行動範囲の拡大と活性化)とよく関連していると思います。行動範囲の拡大と活性化の目的が、同志の獲得や議論のできる環境(コミュニティ)の形成などである ということだと思われます。
第1ハウスの様相は昨年からの継続要素がベースですが、月が入ってきた点が最も異なります。この月を見るにつけ、今の自分の心持ちが自己開発に強く向いていることをよく表しているなあと思います。1年でどこまでやれるかはわかりませんが、ここはひとつ♈️牡羊座の衝動性を上手く使いたいなと思います。
ざっくりまとめ
今年の自分のソーラーリターンにキャッチフレーズをつけるなら「ガンガン行こうぜ」と「いろいろやろうぜ」の2つです!以上です!!!!
感想
もともと非日常的な刺激がない生き方は嫌いなので、エキサイティングなのは歓迎したいなと思います。目まぐるしそうですが、とりあえずなんとかなるんじゃないかな…少なくとも今年は。
それよりも、次の1年にどうつながっていくのかがやや疑問だなと思っています。…というのも、私のソーラーリターンは2017年からケーデントハウス(第3・第6・第9・第12ハウス)を巡回するサイクルに入っており、来年は第12ハウスに来ることがわかっているためです。
躍起になりすぎて体を壊したりなど、諸活動を強制停止させられる…などの結果に結びつけてしまわないよう、注意していきたいです。次のフェーズへ移っていくための意義ある見直し期間になるよう、今年のうちから働きかけていきたいと思います。
それではこれにて、2021年分のソーラーリターンチャートの自己分析を終わります。今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。