こんにちは。Clareです。
今日は、西洋占星術で相性を見る技法の1つ「シナストリー」について、簡単にご紹介したいと思います。
シナストリーの概要

シナストリー(synastry)という単語について調べてみると、翻訳サイトでは「〔占星学上の〕相性」と出てきます。
英単語ではあるようなのですが、どうやら一般的な用語ではなさそうですね。
シナストリーでは「シナストリーチャート」と呼ばれる専用のチャートを使用します。次のセクションで簡単に解説していきます。
シナストリーチャートとは
シナストリーチャートは、1対1での関係性を読むものです。関係性を詳細に、そして多面的に理解することができます。
相性を見る対象2人分のチャートを重ね合わせて作成します。

チャートは2重の円で表現されます。
基準とする人の分を内側に、その相手となる人の分を外側に配置して読みます。
考え方
- 内側の人が、外側の人からどのように刺激・影響を受けるか という考え方をします。
- 自分が読みにくくなければ、外側の人を基準にして読んでも問題ありません。
私はできるだけ「視点や視線の単純化」をしたいほうなので、外側の人の分を併せて読みたいときは、内側の人と外側の人を入れ替えたチャートを別途作成して読むことが多いです。
シナストリーチャートの読み方
内側の人の要素と、外側の人の要素がどのように関係しているのかを読んでいきます。
最初にやること
相性を読む前に必ずすることは
「それぞれの人物のネイタルチャート(出生図)を解析する」
ということです。
まずそれぞれの人物の人間性そのものを理解してからでないと、シナストリーチャートを有機的に読むことはできません。
次にやること
天体同士の関係性を見る
- エネルギーの特性(エレメント/クオリティ)の比較
- 内側と外側の天体で形成されるアスペクト
アングル・感受点との関係性を見る
内側の人のアングルや感受点に対して外側の人の天体や感受点がどのようなアスペクトを形成するか
ハウスの関係性を見る
内側の人の各ハウスに対して、外側の人のどんな天体や感受点が入っているか
よく読む要素の例:私の場合
シナストリーは1対1の相性図ですので、比較的親密度が高い人間関係を読む場合によく用いられます。ここではその前提で、私がよく読む要素の例をいくつか紹介してみます。
関係性を問わず重視する要素
まずは、どんな関係性かを問わず読む要素を挙げていきます。
月同士の関係性

なんといっても、互いの月の関係性を読むことは欠かせません。
主に次の要素を読みます。
- 互いの月のサイン
- 互いの月のエレメント/クオリティ
- 互いの月同士が形成するアスペクト
- 片方の人の月に対して、もう片方の人の天体が形成するアスペクト
月は、本人が安心できる環境や敵がいない環境下で発揮される無邪気な気質やインナーチャイルドを表します。相手との関係の親密度が高くなるほど解放され、表れてくる性質です。
家族、夫婦・カップル、長年の関係を持つ友人・仕事仲間などの場合、最も影響力が大きいです。
太陽同士の関係性

次に太陽同士の関係性を読みます。
- 互いの太陽のサイン
- 互いの太陽のエレメント/クオリティ
- 互いの太陽同士が形成するアスペクト
- 片方の人の太陽に対して、もう片方の人の天体が形成するアスペクト
太陽は、本人が自分の人格の中心に据える意志を表します。パブリックな環境で発揮されやすいと言われたりもしますが、やはりアイデンティティの中心たる天体ですので、私はわりと重視しています。
全体のバランス

あらかじめ解析しておいた2人の個性を、さまざまな面で比較しながら包括的に捉えていきます。
- 構成エレメントやクオリティ
- サインやハウスの分布
- アスペクトの種類や強弱など
その他の要素について
「相性を読む」という案件ですと、やはり恋愛にまつわる関係性について尋ねられることが多くなります。このようなケースでは、全体のバランスや月の次に、金星・火星を優先的に読むことも少なくありません。
仕事上のコミュニケーションの場合は、恋愛関係の場合に比べて水星の優先度が上昇し、補足的に金星・火星を読んでいきます。
しかし、いずれのケースでも「特定の部分だけを読む」ということはなく、すべての要素を読んでいきます。
結局のところ、人生のどんな場面でも、相手との関係性がどのような形であっても、個人はその人が持っているすべての要素を使って生きているからです。
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