このページでは、月の象意や特徴、考察したことなどを記載しています。
名称
- 日本語:月(つき)
- 中国語:月
- 英語:Moon
- ラテン語:Luna
「月」という文字は、三日月をかたどった象形文字から生まれたそうです。
また、現代では「つき」という読みですが、古い時代には「つく」と読んでいたとのこと。
英語のMoonは、年月日の月を意味するMonthの語源でもあります。
また、「衛星」という意味も持つようです。
別名
他言語での呼び名などを参考として一部紹介します。
- 月輪(がちりん と読むらしい)
- セレネー(ギリシャ語)
シンボル
天体記号

三日月をかたどったものです。見たままですね。
支配するサイン
月は、♋蟹座(巨蟹宮)の支配星(ルーラー)です。
品位
- 居所:♋蟹座
- 高揚:♉牡牛座
- 衰退:♏蠍座
- 障害:♑山羊座
数秘
2
「自己」に対する「他者」、陰陽の「陰」を表す「2」です。
象意

年齢域
0~6歳
10天体のうち、最も幼い年齢域を表します。
生まれ持った魂が将来花開くための基礎作りをする年代です。種が芽を出すには、温かな土、日光、そして豊かな水が必要であるように、生涯のうち最も多くの愛情を受けることが必要な時期です。
また、幼い子どもは、大人が想像しているよりもはるかに五感をフルに使っています。見たもの・聴いたもの・触ったもの・味わったもの・においを確かめたものは、無意識の領域に刻まれる原始の記憶となり、心(気質)の成長に決定的な影響を与えます。
人格の要素
- 気質
- 感情
- インナーチャイルド
魂の火種と、原初の記憶(受けた愛情や傷)から形成される「心」を表します。
また、その心から生み出されるすべての感情を示します。
月について注目すると、感情の傾向がわかります。
また、心の中にしまいこんだ子どもとしての自分(インナーチャイルド)を示すことがあります。
身体部位
- 体液
能力
- 感受性
- 母性
分野
- 感情の傾向
- 生理的欲求
- プライベートな分野での振舞い
- 習慣
月が「心」を示すことは、概ねどの占星術者にも共通する認識です。それゆえに、「月=本人の本質」と考える方も多くおられます。
本サイトでは、「心=気質=感受性」と考えています。あくまで月は、人格のうちの「感受する器官」との位置づけです。
動作パターン
- 受信・受動
- (受信の結果としての)反応
- 反復
- 周期的な変化
事象
- 幼少期
- 家庭環境
人物
- 母親
- 子
- 大衆
- 女性一般
- 従属者
男性の場合
- 妻(配偶者)
女性の場合
- 妻としての自分
天体情報

太陽系での位置
地球の衛星
分類
衛星
月は、地球の衛星です。
主な材質
岩石・金属など
月を構成する元素には、酸素(O)、鉄(Fe)、ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)などがあるようです。
内部構造としては、核、マントル、地殻がはっきり分かれて存在しているようです。また、内部には大量の水があることがわかっているそうです。
サイズ
直径
3,474.3km
地球の約0.25倍(1/4)
惑星(地球)と衛星(月)の比率は4:1となり、これはかなり巨大なほうです。
質量
約7.34×1022kg
リング
なし
自転
周期
27.32日
方向
赤道傾斜角(自転軸の傾き)
1.5424°
ほんとに微妙な傾きです。
公転
周期
27.32日
月の公転周期は、自転周期と完全に一致しています。そのため、地球には常に同じ面を向けることになります。
このような衛星は他にもあり、火星のフォボス・ディモス、木星の4衛星、土星のタイタンなどがあるようです。
軌道
地球から見た月の公転経路は「白道」と呼ばれます。
月の公転軌道は正円ではなく、ほんの少し楕円形をしているようです。このため、地球からの見かけの大きさが変化します。
衛星
なし
月自体が衛星だからね…。
個人的な考察

奇跡の集結と神格化
月は、地球にとってなくてはならなかった奇跡の天体のひとつでしょう。
まず、視直径(地球からの見かけの大きさ)が太陽と同じ約0.5度であったこと。これによって完全なる日蝕(皆既日蝕)が起こります。
距離の近さゆえに引力の影響を大きく受けること。月自体の引力はそんなに強くありませんが、地球に対しての影響は大きく、海面の潮汐が起こり、またあらゆる動植物の生育にも見えない影響力を及ぼし続けています。
また、自転周期と公転周期が完全に同期しているために、常に地球に同じ面を向けていることなど、挙げればきりがありません。
このような数多くの奇跡的な特性から、月も太陽と同じく神として崇められてきました。
また、月は人類にとって「暦」を生み出す直接のきっかけを与えた存在でもありました。暦とは、月の満ち欠けが毎日規則正しく周期的に起こることに気づいたところから生まれたものです。
古い時代の暦はほとんどすべて月の満ち欠けを大変重要視していました。
西洋占星術も、月からの気づきによって生まれた暦と密接に関係しています。月があってこそ生まれたもののひとつと言えるでしょう。
「女性性」という考えについて
西洋占星術において、月は「女性性」の象徴と言われるのが一般的です。近年はとくに女性向けに月星座を重視する方も増えてきました。
古代から語り継がれる神話を紐解く方々の中には、むしろ月は男性神格であったと考える方もいるようです。この場合、太陽は女性神格であるようです。
一方、日本神話の場合、天照大御神は女性、月読命は男性または性別不明と言われています。これについても実は逆ではないかと考える方もいるようです。
女性性はとても大切な要素ですが、私自身はそれを女性ばかりに訴えかけることはあまり好きではありません。女性性を強調するよりは、純真無垢な子どもの姿・心として捉えていたいと思います。
そのため、本サイトでは、月の解釈の中に「女性性」を含めておりません。
男性にとっても、女性にとっても、太陽と月はどちらも人格の構成要素であり、両方が大切です。また、どの要素が強く表れているかについても、当然ながら個人差が生じます。それは性差によるものではないと思っています。月が強い男性もいるし、太陽が強い女性もいるということです。