水星(Mercury)

タイトルイメージ:水星

このページでは、水星の象意や特徴、考察したことなどを記載しています。

名称

  • 日本語:水星(すいせい)
  • 中国語:辰星
  • 英語:Mercury
  • ラテン語:Mercurius

「水」という文字がついたのは、中国の五行思想において「水」と関連付けられていたからのようです。
英語のMercuryは、ラテン語のMercuriusから来ていますが、これはローマ神話のメルクリウスです。このメルクリウスはギリシャ神話のヘルメスと同一です。

別名

水星の別名はあまり情報がありません。

シンボル

天体記号

画像:水星の天体記号

ギリシャ神話のヘルメスが所持している杖「ケリュケイオン」を象ったもの。

Wikipedia – ケーリュケイオン

支配するサイン

水星は、♊双子座(双児宮)の支配星(ルーラー)です。
また、♍乙女座(処女宮)で高揚となりますが、この乙女座の支配星(ルーラー)も兼ねています。

品位

  • 居所:♊双子座(+♍乙女座)
  • 高揚:♍乙女座
  • 衰退:♓魚座
  • 障害:♐射手座(+♓魚座)

数秘

5

「5」は、好奇心と創意工夫を表しています。

象意

画像:クレーターだらけで月に似ている水星表面

年齢域

7~15歳

月(0~6歳)に続く年齢域を表します。
この時期は現代でいうと学童期~思春期前期にあたり、思考能力の発達の基礎を作る時期です。言語・計算など様々な知識や、生活規則・身内以外との人間関係の存在など世の中の多様なありさまを学び吸収します。
好奇心に満ちた瞳ですべてを観察して自分なりに研究・実験したり、あるいは方々に動き回って知らない世界を尋ね、多くの失敗を経験しながら目覚ましく成長していきます。

次の年齢域(金星)が象徴する「価値観の構築」を成すための礎にもなります。

人格の要素

  • 知識・思考の傾向
  • 情報に関する能力と扱い方
  • 理性の強さと自己制御能力
  • 言語能力と傾向
  • 興味・好奇心の対象
  • (職業として活かせる可能性がある)才能

人格の構成要素の中でも、知的分野に関することを支配しています。
後述の内容を見るとわかりますが、水星の示す内容はほぼ能力に直結しています。

なお、「自己制御」とは、自己抑圧とは全く異なるものです。同一視しないよう注意が必要です。

身体部位

  • 神経系

能力

  • 思考能力・方法
  • 学習能力
  • 情報処理・管理・伝達能力
  • 言語理解力・言語表現力
  • 話術
  • 技術
  • 業務遂行能力

分野

  • 思想
  • 能力の発揮先
  • 学問
  • 研究
  • 労働
  • ビジネス・商売
  • 文学
  • 報道・メディア
  • 通信
  • 交通

年齢的には学童期を表す水星が示す分野は、割と現実社会に則したものが揃っています。これは、水星期に形成されたものの結果が、そのまま実社会への適応能力や方法に反映されるということを意味しているかのようです。

動作パターン

  • 頻繁な変化
  • 移動
  • 選択

事象

  • 旅行など移動に関する事柄
  • 兄弟関係
  • 友人関係

人間関係としては、友人やビジネス上など、あまり深刻な情が投影されないものを示します。身近なものでは兄弟関係が水星の管轄となります。

人物

  • 兄弟姉妹
  • 親戚
  • 友人
  • 年下の人物
  • 学生
  • 知識人
  • 仲介者
  • 伝達者

天体情報

画像:カラー処理された水星

太陽系での位置

太陽系第1惑星

分類

地球型惑星(内惑星)

地球と同じように、主に岩石・金属で構成される惑星は「地球型惑星」と呼ばれます。

離角

水星は内惑星のひとつでもあり、地球から観測すると、太陽から28°以上離れることはありません。

ホロスコープ上において、太陽との間に形成されるメジャーアスペクトがコンジャンクション(0°)のみなのは、このためです。

なお、水星は、もう一つの内惑星である金星と76°以上離れません。
したがって、金星との間に形成されるメジャーアスペクトは、コンジャンクション(0°)とセクスタイル(60°)のみとなります。

「離角」という現象について解説しているサイトがいくつかありましたが、参考として国立天文台の公開しているサイトのリンクを記載します。
ちょっと古いページでしたが…

2007年6月 「内惑星ウィーク」キャンペーン:国立天文台

主な材質

  • 地殻:二酸化ケイ素(SiO2)など
  • 核:鉄(Fe)、ニッケル(Ni)など

構成比は、地殻が約30%、核が約70%とのこと。
水星の特徴は、惑星全体に対する核の比率の大きさです。核だけで3/4になるそうです。

サイズ

直径

4,879.4km

地球の約0.38倍
木星の衛星ガニメデや、土星の衛星タイタンなどは、惑星である水星より大きいです。

質量

約3.301×1023kg

リング

なし

自転

周期

約58日

方向

赤道傾斜角(自転軸の傾き)

0.027°以内

ほとんど直立のようです。

公転

周期

約88日

軌道

水星の公転軌道は楕円形で、軌道の中心は太陽からずれています。
また、自転周期と公転周期が2:3という比率が保たれた状態とのことです。太陽の潮汐力が関係しているということですが、詳細についてはWikipediaを参照ください。

Wikipedia – 水星

衛星

なし

個人的な考察

画像:水星とメッセンジャーのコンセプトイメージ
Artist’s impression of NASA’s MErcury Surface, Space ENvironment, GEochemistry, and Ranging (MESSENGER) spacecraft in orbit at Mercury.

水星は比較的現実に則した分野を支配している天体です。
「知性」という捉え方が一般的ですが、本サイトでは、もう少し要素分解できないかと思って色々と書き出してみました。
その結果出てきたのが、「(情報などの)処理能力」と「制御能力」というキーワードです。

太陽から大きく離れることがないため、視認できるのは日の出・日の入りの前後に限られており、またどの時期でも見えるわけではありません。
しかも小さいので、古代の人にとっては「見え隠れする」神出鬼没な天体に見えたでしょう。

思考能力や情報処理能力を示す水星は、太陽(魂)の意志を助けて現実を作り出すためにその能力を発揮します。宇宙空間においても太陽から最も近い位置にあることには、意義深さを感じます。

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