2018年4月16日:牡羊座の新月

アイキャッチ:新月イメージ

「空を飛びたい」と言って
もう何年 空を仰いでいるの?

「生まれ変わりたい」と言って
あとどれくらい その殻の中で閉じこもるの?

自由でありたいと願っているの?
自由でいてはいけないと戒めてるの?

空を飛びたいのなら
今飛び立てばいい

生まれ変わりたいなら
今すぐその殻を棄ててしまえばいい

自由とは
自らの意志で人生を選び
自らの力と責任において
自らの命を全うすること

そのためにあなたという魂は
この世に生まれてきたのだ

生ききるために
生まれてきたのだ

 

トランジット図:2018年4月16日10時58分


今回の表現のテーマ

新月=「決意のとき」という解釈を軸に、それがどのような決意なのかを考えます。

  • 昨日までの恐れを意を決して受け入れる
  • 何のために生きるのかを深く問い、偽らざる自己を実現することを望み脱皮する

解釈について

表現するテーマを決めるにあたって月相図から読み取った内容を、以下に整理してみます。

留意事項

  • ネイタルを読み解くような解釈の中にマンデーンのおおまかな解釈を取り入れ、「時代背景」「情勢」として考えていきます。
  • アングル・ハウスについては、「日本/東京」での観測値を採用します。
  • 今回使用したホロスコープ作成ソフトウェアは「Amateru」です。

背景に漂う空気感

この国に住まう誰もが、今は恐らく大きな時代の「転換期」であることは感じ取っているのだろうと思います。しかし、多くの人にとってそれはとても不透明で実態もよくわからず、ただただあまりにも大きすぎる不穏なものとしてしか捉えることができていないでしょう。多くの人々は、混乱と恐怖に飲み込まれないための防御策として自らを取り巻く社会に対する多くのチャンネルを閉じ、小さな自らを守ろうとしているように思います。

チャンネルを閉じると入ってくる刺激が少なくなるため、自己の中に起こる反応の頻度は自動的に少なくなります。これによってエネルギーの消耗量が減り、ダメージを受けることも少なくなります。しかし、この国の人々は実はもう長いこと、こんなふうに「色々なチャンネルを閉じることで生き抜く」ということを当たり前に行いすぎたのではないでしょうか?そうしなければならなかったほど受けた傷が深かったのだろうとも思いますが、そう仕向けられてきたという歴史的側面もあり、「仕方がなかった」とも「間違っていた」とも、どちらとも言い切れないだろうと個人的には思います。

この時期の空気感の出発点は「異質なものを受け入れる」というシンボルによって示されています。それは、まず防御一辺倒の姿勢を解くということなのでしょう。世の中の変化を促すには、まず自分や身の回りの変化を自発的に受け入れる姿勢を持つ必要がある という意味だと考えます。

この時代の激変を受け入れ、真っ向から向き合う人々が徐々にでも増えることで、時代はいつしか生まれ変わっていくのでしょう。そして激変に向き合う過程のなかで、その人自身も自らの人生について深く問う必要に迫られ、自らの生きる意義を社会というフィールドに投影するきっかけを得ていくのではないでしょうか。激変に向き合うひとりひとりこそが神の布の織り糸となっていくのです。理想の世界を形作るには、自らの生きる意義を見出したより多くの織り糸が必要です。

根拠とした要素

アングル(ASC・MC)が指し示すサビアンシンボルと、それに対するアスペクトから考えています。

ASC(集合的エネルギーの出発点)

♋蟹座27°「インディアンの女性が、集まった彼女の部族に白人の恋人を紹介する」

サインの基本概念とサビアンシンボルの象意

蟹座は「礎」または「礎となる環境」を示すサインです。これは例えば、物理面では「家族」「家系」「血族」であったり、「故郷」などを意味します。精神面では「身内意識を抱く人」「テリトリー」「防護壁」「拠り所」「依り代・聖域」「結界」などを意味します。それは、失ったエネルギーを回復させたり、傷つき見失いかけた自己を思い出させてくれる泉のような場所でもあると言えるかもしれません。

このシンボルは、それまでの観念の中では敵あるいは脅威としてしか見ていなかった異質な物事を受け入れ、自分の郷土内で共に生きようとする姿勢を示します。
自然の中に宿る豊かな魂は、自らの進化のために、磨き上げられた外部の知性との融合を求めます。これが新しい世界を築くための「礎」となります。

成立しているアスペクト

  • 新月+天王星・冥王星・ASC-Tスクエア
  • 水星-トライン
  • 木星-トライン

異質なものを受け入れる ということは、ある意味「観念しなければならない」という側面も暗に示しているのかもしれません。全体の正常な進化のためにそれをすべき時がやってきているのは間違いないと思うのですが、こういった変革には常に激動がつきまとうものだと示されているようにも思えます。

 

解説図:アセンダントとアスペクト

ASCルーラー(支配星)の状況

今回のASCの支配星は月です。月は♈牡羊座・第10ハウスに位置しています。

成立しているアスペクト

  • 太陽-コンジャンクション(=新月)
  • 天王星-コンジャンクション
  • 新月+天王星・冥王星・ASC-Tスクエア

新月自体がASCルーラーであり、この時期のスタンスを直接支配しています。また、ASCとの直接のアスペクトもあり、なおかつオーブも1度と非常にタイトです。支配力はさらに増している状態だと言えます。Tスクエアを形成する冥王星が第6ハウスにあるため、主に自衛隊が関わっている南スーダン日報問題の追及激化によって、政府はさらなる急展開を迎えるのかもしれません。

解説図:アセンダントルーラーとアスペクト

MC(集合的エネルギーが向かう先)

♈牡羊座14°「インディアンが儀式用の毛布を編んでいる」

サインの基本概念とサビアンシンボルの象意

このシンボルは、純粋かつ根源的な欲求を達成するために、途方もない長い時間をかけて辛抱強く、途中で投げ出すことなく行動し続けることを意味しています。
神聖な儀式の毛布を織り上げるために、インディアンの織手はいつも神聖な気持ちで糸と向き合います。そして、離れ離れだった糸は織る人の手によって次第に統合され、一つの結晶として姿を現します。

成立しているアスペクト

  • 火星+冥王星-スクエア
  • 土星-スクエア
  • 海王星-セミセクスタイル

信念の強さと希望に満ちたシンボルに対し、アスペクトはなかなか辛辣です。

自分たちらしく生きられる国でありたいというピュアな願いを叶えるためには、相当な困難を乗り越えなければならないのでしょう。この時期に立ちはだかる壁は、数ある問題のうち主に政治的思惑の絡んだ軍事・労働分野の出来事が暗示されています。

解説図:MCとアスペクト

MCルーラー(支配星)の状況

今回のMCの支配星は火星です。火星は♑山羊座・第6ハウスに位置しています。

成立しているアスペクト

  • 冥王星-コンジャンクション
  • 土星-コンジャンクション
  • 金星・海王星・火星+冥王星・木星-クレイドル
  • MC-スクエア

今回MCルーラーとなっている火星はアスペクトも多く、影響力が強い状態が続いています。また、MCルーラーがMC自体と直接アスペクトを形成している状態ですので、現実の事象としてストレートに反映される可能性が大きいと思います。
今影響力が大きい事案としてはやはり自衛隊の南スーダン日報問題が該当すると考えられますが、さらなる追求によって実情が明らかになれば、いよいよ国民全体の感情にも火が付き始めるのかもしれません。

解説図:MCルーラーとアスペクト


社会の基本的な動向

今回の新月の要素と成立しているアスペクトから、基本的な動向を考えます。

解説図:新月とアスペクト

考えられるこの時期の状況

この時期は政局がいっそう混乱の様相を増し、注目を集め続けると考えられます。転換期であることが一段とはっきりしてくるでしょう。

近頃は似たような問題があちこちで露呈していますが、この時期のメインになるのは軍事つまり自衛隊がらみのことでしょう。政府はかなりの苦境に立たされますが、これまでに溜まった膿が噴出するに過ぎないのです。ただ、ここまでの状態になるのをとめられなかった国民全体にとっても猛省すべきことであり、政治とのつき合い方を考え直すべきときであろうとも思います。

社会の中に生きる個人のスタンス

大きな変化を体験するときかもしれません。自分自身の持っている生き方のビジョンを社会の中で実現するためにとにかく行動したいという衝動が強くなったり、またその衝動に突き動かされて実際に何らかの行動を始める人も出てきそうです。ただ、自分自身の存在意義を確立したい欲求と、誰かの役に立ったという実績をのこしたいという願望がぶつかり合うように感じられて、うまくバランスが取れない状態に陥る方もいるかもしれません。

自己実現の欲求と他者貢献への願望がぶつかり合うように感じてしまうのは、「欲求=悪いもの」だととらえているからかもしれません。

「欲求」というものを敵視してしまう方は多いかもしれませんが、それは正しいのでしょうか?
しかし、人が成長するのは「欲求」があるからこそです。多くの人々は一体いつから「欲求」というもの自体を悪者だと思うようになってしまったのでしょうか?

純粋な欲求を抱いて何かを思い描いているとき、その空想の世界の中では、自己と他者の満たされ方に恐らく差はないのではないでしょうか。「欲求=自他の格差を望むもの」という価値観の刷り込みがうまく外れるといいですね。

根拠とした要素

新月のサインおよび新月とアスペクトをとる天体との関係から考えています。

新月のサインとハウス

今回の新月は「♈牡羊座・第10ハウス」に位置しています。

サインの基本的な概念

牡羊座とは魂の結晶化した姿であり、「生きたい」という願いを象徴します。一般的には「衝動的」などとも比喩されますが、それは生命体としての純粋で根源的な欲求であるがゆえです。

♈牡羊座の月(第10ハウス)

一般的な解釈では、次のようなことを示します。

  • 自己の存在を社会的に認められたいという願い
  • 公的なフィールドにおける、自己を主張したい衝動と自己を失うことの恐れへのせめぎあい

♈牡羊座の太陽(第10ハウス)

一般的な解釈では、次のようなことを示します。

  • 公的なフィールドの中で自分の意志を貫き通そうとする姿勢
  • 強い野心

成立しているアスペクト

今回の新月に対するアスペクトは次のとおりです。

  • 新月+天王星・冥王星・ASC-Tスクエア

補助要素

新月のはたらきをサポートする天体に焦点をあててみます。

金星

解説図:金星とアスペクト

金星は♉牡牛座・第10ハウスに位置しています。アスペクトは次のとおりです。

  • 金星・海王星・火星+冥王星・木星-クレイドル

「クレイドル」というちょっと変わった複合アスペクトが形成され、金星はとてもたくさんの星からエネルギーを受け取ります。また、♉牡牛座に位置しているために、勢いも安定感もある という状態です。オポジションを形成する相手は木星であり、これは一般のチャートなら「気前が良い」とか「大盤振る舞い」という言葉が当てはまりそうな感じです。

金星の位置するハウスは第10ハウスであるため、新月と天王星の起こす騒動をよりにぎやかに演出する働きをするのではないかと思います。

 

木星

解説図:木星とアスペクト

木星は♏蠍座・第4ハウスにあります。アスペクトは次のとおりです。

  • 金星・海王星・火星+冥王星・木星-クレイドル
  • 水星-セスキコードレート
  • ASC-トライン

クレイドルのもう片方の端にいる木星は、第4ハウスに入っています。この木星が何の表示なのか、正直つかみきれません。

クレイドルとは通常「支援・窮地での救い」を示すアスペクトです。木星が関わっていることで、この象意はより効果が発揮されるようにも思えるのですが、国土環境(第4ハウス)に対する恩恵や支援・保護(木星)とは何なのか…?

ここ数日におきた国土環境の問題としては大分県の土砂崩れがありました。また、冬期には北陸の異常降雪災害なども。これらの支援のことを指しているのでしょうか?

第4ハウスに関する国内の大きな問題には、種子法廃止の問題や水道利権の問題などがありますが、これらの問題が「木星の恩恵」およびクレイドルの象意である「窮地での救い」を受けるとは到底考えられませんので、何か別のことの動きを指しているのだろうと考えます。

 

土星

解説図:土星とアスペクト

土星は♑山羊座・第6ハウスにあります。アスペクトは次のとおりです。

  • 火星-コンジャンクション
  • 水星-スクエア
  • MC-スクエア

土星はMCとMCルーラーである火星との間にそれぞれアスペクトを形成しています。このはたらきによって、一刻も早く自衛隊を取り巻く問題の明瞭化が実現すればよいのですが。今回第6ハウスは重いし激しいし…という様相ですから、かなり紛糾するのではないかと思っています。問題が問題なだけに仕方がないですが…。

 

冥王星

解説図:冥王星とアスペクト

冥王星は♑山羊座・第6ハウスにあります。アスペクトは次のとおりです。

  • 金星・海王星・火星+冥王星・木星-クレイドル
  • 新月+天王星-スクエア
  • ASC-オポジション
  • MC-スクエア

冥王星も多くのアスペクトを形成していて、影響力が強い状況に見えます。

天体の持つ象意のうち、どの言葉をピックアップするのか?ということをいつも悩むのですが、今回の場合であれば、第6ハウス(軍事・医療等)の分野において、たとえば転覆や暴露、崩壊などを伴うような出来事が起こり、それが諸々に波及する と考えるのが自然そうです。今後、上限の月以降(ゴールデンウィーク直前)に起こる火星とのコンジャンクションも控えています。エネルギーはもう少しの間凝縮されたあと、大きな破壊力として顕在化するのかもしれません。

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