2019年1月21日:獅子座の満月(皆既月蝕)
一人一人が人としての心や肉体、魂の存在を決して忘れないようにしていたいものです。誰かや何かの奴隷に成り下がらないために。自らの人としての尊厳を明け渡さないために。
月相図のうち、2018年春分から2019年春分直前までに発生した新月・満月に関する記事をまとめたものです。
一人一人が人としての心や肉体、魂の存在を決して忘れないようにしていたいものです。誰かや何かの奴隷に成り下がらないために。自らの人としての尊厳を明け渡さないために。
占星術のチャート上では、今は何かを結実させようとするエネルギーが強いサインに天体が集結している時です。人によってはその影響を強く受けることがあるでしょう。自分で決めた道を踏み外さないよう慎重に、しかし力強く大地を踏みしめ、その感触を確かめながら進んでいきたいものですね。
たぶん、人が創り出した社会というものは、「種の滅亡」に近いものを避けるために創り出されたのではないかという気がします。だとすれば、生命が本来持っている強い生存本能が昇華した結果創り出された一つの形であって、正常な精神のはたらきのもとに生まれたものだと言えます。それならば、社会には存在意義があるということです。
私たちはこの世界にいま生きている人々に対して、『魂の世界に還る』ことを促すために生まれてきたのではありません。それは自分に対しても、他者に対してもこの世界に生まれてきた意味をかえって否定することです。
私たちはこの世界に今生きている人々と、無数の人々が創り上げてきた世界に対して、『魂の力を降ろし、接続させる』ために生まれてきたのだと思います。それはあくまで自分自身が魂の力を封じることなく解放しながら、現実社会と調和して生きることに他なりません。
ざわめく社会と同じように、その中に生きる一人ひとりの心もざわめき、いまを、またはこれからをどのように生きるのか?について考えさせられるような出来事が巡ってくるかもしれません。人生とは、自らの生きる意味を問い続ける行為の連続でもあるのだろうと思います。問いというものがなくなったら、人はそれ以上成長しないのですから。
恐れという感情は一生消えませんから、消えないことを悔やむ必要はありません。自分の中の大切な真実を、少しずつの言葉で表現してみましょう。自らの中から生み出す言葉は、真実への道筋をあなたの大切な人々やまだ見ぬ人々、そして誰よりあなた自身の心に刻み込むのです。
人々はこの閉塞感や葛藤、矛盾に満ちた世界の状態を、本当は「突き抜けたい」のかもしれません。自分の人生にまとわりつく嫌なものを容赦なく振り払って、狭い世間の天井も床も合法的にぶち壊してしまいたいのかもしれません。
「静観」ということも、時には必要になります。ただ、沈黙するのなら一度心を沈めて集中し、身体の奥深くまで届くように呼吸を整えてみるのもよいかもしれません。公正さと客観性を自己の中に取り戻すことは、自分をより高めるための道標になります。
今は危機を感じている人もまだ少ないと思います。そのままでもいいかな と思うこともあれば、それではだめだと思うこともあって、毎日のように思考も感情もせめぎ合っています。それでも、本当に傾くときは一気に傾くはずですので、色々なことが瞬時に終わってしまいます。そうならないように何を考え、何をすべきかを今選択することは、無意味ではないだろうと思います。私は、今はその選択の一材料として、この月相図の解釈の発信ができればと思っています。
「誰かの力になりたい」とか「誰かを助けてあげたい」という欲求は、ごく自然な物であり、純粋な愛情によって育まれた大切な芽です。その小さな芽が自分の中にあることを、ぜひ確かめてみてください。その想いを自分の中で大切に育んで欲しい ということが、この新月が人々の心に向けて届けようとしているメッセージであると私は思います。
今は人々の無意識の中に小さく佇んでいる「助けたい」という芽が育てば、少しずつ互いを支え合うことができる状況が増えていくでしょう。その道のりは遠くとも、これは人としての大切な欲求を育てることでもあります。所詮理想論であるとも言われると思いますが、人として忘れてはならないことのひとつですので、希望を棄てるべきではないとも思います。互いをいたわることができれば、互いの心の回復にも必ず役立つでしょう。
「豊かな愛にあふれ、安心安全な世の中を夢見ましょう」みたいなメッセージは、私は書きたくありません。それを書いている方は、他にたくさんいますから。それよりも、多くの物事に無関心だった過去を反省して現実を見直し、自らの足元とこれから進む道を整備して、豊かで広い海に繋がりに行けるようにしましょう と書きたいです。夢は現実を創り出すために見るものであり、慰めのためだけに見るものではないからです。人は小さくとも無力ではありません。その力の解放を、あなたが自ら放棄することはないのです。
あなたがこれまで目指してきた自らの進化や発展の方向性や意義は、本当に意味や価値のあるものだったのか?今そこに少しでも疑問があるならば、じっくりと問い直してみてください。また、あなたがこれまで、自らの日常を侵食されないようにと考えて必死に遠ざけてきた世界があるならば、それこそが現実の大部分であるということを受け入れていく時なのかもしれません。あなたもまたこの混沌とした世界の中に生きているのです。