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トライン(Trine)

アイキャッチ:トライン

トラインは、かつて幸運のアスペクトと呼ばれていました。それは、このアスペクトには安定性があり、強大な力が穏やかに、あるいは自然に作用することで、とくに個人においては恵まれた才能や運の象徴とされたためです。

現代に息づくモダン占星術や心理占星術などでは、前述のような肯定面だけではなく、このアスペクトが持つ否定面も見つめています。

別名「三分」とも呼ばれます。

図解:トライン

象意

  • 安定
  • 調和(ポジティブ)
  • 堕落(ネガティブ)

アスペクトとは何か?については、次のリンク先ページをご覧ください。

アスペクトとは

アスペクトの特性

まずは、このアスペクトの特性をまとめます。

度数

120°

関連する数秘

3

360を 3 で割ると120です。3 は、正三角形を形作る角度として、完全性を意味します。

記号

記号:トライン

正三角形のシンボルです。

メジャーorマイナー

メジャー

イージーorハード

イージー

当サイトでのオーブ

オーブとは、許容範囲とみなす度数のことです。

ネイタル・トランジット単体他

±10°

2重円・3重円等のトランジット他

±3°

解説

天体同士でトラインを形成する場合、互いを安定的に調和させる作用が生まれます。また、トラインによって与えられる能力やエネルギーは先天的です。このため、トラインは受動的な働きをするアスペクトとも言えます。

象意のあらわれ方の例

トラインはどのような天体の組み合わせであっても、自己・他者ともに受け入れやすいエネルギーを生み出します。

例1:太陽と月

安定した感情の持ち主になり、自らの意志と感情が矛盾しない状態になるため、おおらかで器の大きさを感じさせる人格を創ります。

例2:水星と天王星

突飛すぎない程度に斬新なアイディアを生み出せる能力が開花しやすくなります。

このように「ほどよい」状態というのが、トラインの特徴です。人からとても好かれやすく、またそれ故に昔は「幸運のアスペクト」と呼ばれました。

アスペクトの力を「使う」

アスペクトは、そのアスペクトを持つ対象者の意志によって、理想的に使うことができます。

理想的な使い方とは?

トラインの力の最も理想的な使い方は「洗練」であると考えます。

前述のようにトラインは先天性を持ち、自然に作用しているケースが多いといわれます。そのため本人にはその才能を持っているという自覚が全くないことも多いです。これは、「宝の持ち腐れ」状態になりやすいことを意味しています。また別の現れ方として「自らの才能の上に胡坐をかく」場合もあります。

無自覚さとは鈍感であることを示し、また自覚があったとしても磨くことを放置すればそれは怠慢となり、やがて堕落へと姿を変えます。これではせっかくトラインによって与えられた力を活かせているとは言えないでしょう。

理想的に使うには?

まずは、トラインによってもたらされている先天的な才能に気づくことが肝心です。自分では何とも思っていないのにいろいろな人が褒めてくれる、または指摘してくれる点などがあれば、それは自分にとってなんでもないことでも、他者から見たら素晴らしい才能の種なのです。

次に、その才能に胡坐をかかないことです。元から持っている才能をより磨き上げようとする精神が大切です。トラインの受動性は意外と強力ですので、よほど能動的な意志を持たないと、とても洗練の域まで持っていけません。

特別なトライン

一部のトラインには、名前がついています。

グランドトライン

3つの天体によって、天空上に正三角形に近い図形が形成されることを指します。なお、正確な120°同士の関係である場合は同一エレメント間でのアスペクトの形成となります。グランドトラインではそのエレメントの特徴が強化されます。

図解:グランドトライン

エレメントごとの主な特徴

各エレメントごとのおおまかな特徴を次に示します。

火のグランドトライン = ♈牡羊座・♌獅子座・♐射手座

意志力・創造性などが高まりやすく、自己の意志と熱意に従って構成天体の能力を使いやすくなります。

地のグランドトライン = ♉牡牛座・♍乙女座・♑山羊座

知覚能力・実利感覚などが高まりやすく、自己の安定と実績確保のために構成天体の能力を使いやすくなります。

風のグランドトライン = ♊双子座・♎天秤座・♒水瓶座

思考能力・交流能力などが高まりやすく、自己の知的発展と他者との協同のために構成天体の能力を使いやすくなります。

水のグランドトライン = ♋蟹座・♏蠍座・♓魚座

共感能力・想像力などが高まりやすく、他者との精神的結びつきの構築や集合無意識との同調のために構成天体の能力を使いやすくなります。

グランドトラインの作用

グランドトラインを形成する天体同士は、いずれも互いを安定させ調和しようとします。

長所

その安定性や調和性からもたらされる落ち着きが生まれます。また、自己矛盾が少なく、肯定的な感覚をもって能力を有効に使いやすくなります。

短所

グランドトラインのエレメントが示すパターンから抜け出すことが難しく、持って生まれた能力を向上させにくいです。また場合によっては同じパターンでの失敗を繰り返すことがあります。この状態から抜け出すには、各エレメントによってもたらされている固定観念から抜け出すために、新しい視点や価値観、習慣などを積極的にに取り入れ、自らを強く啓発する必要があります。

その他

グランドトラインの構成天体のいずれかがサインの境目付近にある場合、その構成天体は異なるエレメントとなることがあります。この場合、安定性は多少弱まりますが、エレメントの束縛も受けにくくなりますので、鍛えて使用するには却ってよいこともあります。

関連する複合アスペクト

トラインが関連する複合アスペクトは次のとおりです。

カイト

カイトは、グランドトラインのいずれかの天体とオポジションを形成する天体が加わった状態です。4個以上の天体で構成されます。決まった枠組みから出ることが難しいグランドトラインにオポジションという対向要素が加わることで、強い発展性と推進力を示すアスペクトとなります。

図解:カイト

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