目の前の世界を埋め尽くす
澄んだ昼下がりの秋桜
黄金色の風の中
舞い上がるそよぎとは
愛という名の正夢を
請い願う声だろうか
愛の伝導を果たさんと
宿命に抗う声だろうか
月相図のメッセージを詩にする
今回の表現のテーマ
満月=「あらわれた結果を受け止め自己を見つめなおすとき」 という解釈を軸に、それがどのような意味なのかを考えています。
- 平和とは見果てぬ夢なのか
- 超然たる力を乗り越えるという無謀な試練
月相図をとおして社会を眺める
月相図のチャートから読み取った内容から、この満月の影響を受ける時期の社会状況を要約してまとめます。
この満月の影響を受ける期間は、次の新月までです。
背景に漂う空気感を要約する
常識的な理解を超えた、あるいは人の理解できる範囲のことを超えた事象の連続で、外的影響力に振り回され続けて心休まりづらい時期でしょう。
自分たちの力ではどうにもならないことが多く、厳しい状況をなんとかやり過ごそうとしたり、うまくダメージを受け流す方法を探りながら態勢を整え、次の時期への準備をする時です。先行きが見えずに抱えている不安を表に出している人も、そうでない人も、皆一様かつ無意識に、これから到来する時代に対して恐怖を抱えていますから、それをなかったことにするのではなく、互いの恐怖をしっかりと認識していくところから、準備は始まっていきます。
社会の基本的な動向を要約する
動きが大きい分野
軍事・治安維持
世界的に不穏なニュースが増え続けていますが、いまは非常に近い距離で事実上の内戦が展開されている状態になっています。今回の月相図では人々の関心が向かう先がこれらの分野であることが示されているのですが、下手をすると、好戦的な意識や歪んだ正義心を持った層が、何らかの原因で強く刺激されるかもしれません。
満月の影響を受けやすい分野
権力機構
好戦的な意識を持つ人の層と呼応して、正義感溢れる政治方針を打ち立てようとするかもしれません。直接・間接にかかわらず戦闘を正当化する方向に世論を動かす危険性を感じます。
その他の分野
情報・初等教育
たとえばあいちトリエンナーレ関連の問題はまだ続いていて、大きな公的資金も絡ませられて余計複雑になってしまいました。この例のように、情報・言論・表現の統制はさらなる強化が図られるでしょう。この社会に生きる人々は日増しに思ったことを口にできない状態になっていっています。
また、初等教育分野の政治的意図の過剰な反映も本格的に始まりました。このことによる影響は後々絶大な力を持ってきそうでとても心配になります。
本当にこの数年は、起こされる問題の規模がひとつひとつ巨大すぎて、たった1つのことを解決しようとするにも、膨大なエネルギーを削られて疲れ果ててしまうケースがあまりにも多いように感じます。解決しないままの問題たちに押し潰されて息もできなくなるのは嫌ですが…。
経済・財源
もうひとつそろそろ動くかな?というのがこの分野です。「財源」に対する考え方や「貨幣価値」そのものの転換などが目に見える形で起こってくるかもしれません。
解釈について
以下は、占星術のチャート解釈にまつわる技術的な内容を記載しています。
技術的な内容に興味がない方は、この「解釈について」のセクションを飛ばしてお読みください。
根拠とした各要素と詳細
表現するテーマや主解説の内容を決めるにあたって月相図から読み取った内容を、以下に整理してみます。
前提
解釈の全体条件は次のとおりです。
チャートの主体
「国家の基盤である民衆の、根源的欲求の集合体」と考えています。
留意事項
- ネイタルを読み解くような解釈の中にマンデーンのおおまかな解釈を取り入れ、「時代背景」「社会情勢」として考えています。
- アングル・ハウスについては、「日本/東京」での観測値を採用しています。
- 採用しているハウスシステムは「レギオモンタナス法」です。
- ホロスコープ作成ソフトウェアは「Amateru」を使用しています。
「背景に漂う空気感」を導き出した要素
背景に漂う空気感は、アングル(ASC・MC)が指し示すサビアンシンボルと、それに対するアスペクトから考えています。
ASC(集合的エネルギーの起点)
位置
♎️天秤座23°
サビアンシンボル
「左側に3番目の羽をつけた蝶」
サインの基本概念を踏まえたサビアンシンボルの象意
このシンボルは♎️天秤座の象意のうち、予想外の変化の中での新たなバランス感覚の獲得がテーマとなっています。
通常では考えられない突然変異ともいえるような「3番目の羽」の出現。しかもその羽は左側にしか出現していません。どう考えてもアンバランスです。
このような通常の予想を超える、人智の及ばない変化を受け入れ、自分の中に取り込むことを課題として課された状態だと考えることができます。この個体は、自らのキャパシティの拡大とその先にある新たな完成形への到達を目指すことになります。
成立しているアスペクト
- コンジャンクション
- 満月軸
- Tスクエア
- 満月軸・冥王星
- セクスタイル
- 木星
「バランス」を基本象意とする♎️天秤座ですが、それは同時に、完全なバランスを取れるようになるための試練が必要ということも表しています。
今回の満月からの半月ほどは、予測不能な激しい変化を突きつけられる期間となるのではないでしょうか。それは、かりそめの平穏にしがみつくことへの警鐘でもあるのでしょう。
ASCルーラー(支配星)の状況
今回のASCの支配星
金星(♏️蠍座・第1ハウス)
成立しているアスペクト
- コンジャンクション
- 水星
- オポジション
- 天王星
- セミスクエア
- 木星
- セミセクスタイル
- 火星
第1ハウス以外に支配しているハウス
第8ハウス(財源・信用・外国との経済関係)
ここでも大きな転換を暗示する配置が表れています。日本社会が転換を強いられるのは「財源」に関する考え方あるいは「貨幣価値の転換」に関することなのかもしれません。その転換のきっかけは外交上のハプニングによってもたらされるか、日本との直接の外交エピソードでない場合、同盟国か対立国の何らかの発言によってもたらされると考えられます。
MC(集合的エネルギーが向かう先)
位置
♋️蟹座26°
サビアンシンボル
「高価な住宅の密集する渓谷に吹く暴風」
サインの基本概念を踏まえたサビアンシンボルの象意
このシンボルは♋️蟹座の象意のうち、必死の防衛行為と本能、そして防衛行為の永久的な未完成を示します。
自然界の脅威に対しての完璧な防衛というものは、永久に成り立たないでしょう。それは自然ひいては宇宙の全てを支配下に置くということと等しく、それができるかもしれないと思うこと自体が高慢です。
人が永久に自然の脅威を克服できないように、人は永久に「恐怖」そのものを亡きものにはできません。それができるなどと言ったり思ったりするのは自惚れにすぎません。
恐怖を感じる心理機構が存在することを肯定した上で、恐怖を感じている対象に向き合う必要があります。それがどのような種類のものであっても同じことです。
成立しているアスペクト
- グランドクロス(活動)
- 満月軸・冥王星
これから確実に迫ってくる社会の低迷と混乱、悪しき事態に立ち向かうために、一人一人が感じている恐怖を受け入れ認めながら、同じ社会の構成員として心理的結束を高めていく必要があるというメッセージのように思えます。
そして、そのためにアクションを起こし始める時だと言われているようにも思います。
MCルーラー(支配星)の状況
今回のMCの支配星
月(♈️牡羊座・第6ハウス)
MCルーラーは満月そのものであるため、次のセクションにて解釈をまとめます。
「社会の基本的な動向」を導き出した要素
満月のサイン・ハウスおよびアスペクトをとる天体との関係から考えています。
満月のサインと滞在しているハウス
今回の満月は「♈️牡羊座・第6ハウス」に位置しています。対となる太陽は「♎️天秤座・第12ハウス」に位置しています。
サインの基本的な概念
♈️牡羊座 – ♎️天秤座のラインは「存在」と「自立」に関わっています。
参考:一般的な解釈例 ♈️牡羊座の月(第6ハウス)
- 極めてシンプルな他者貢献欲求を持つ
- 素直でストレートな感情のありようが他者の傷を癒す
参考:一般的な解釈例 ♎️天秤座の太陽(第12ハウス)
- 達観の境地から人々の平和のために働きかけ続ける
- 姿の見えない位置に身を置いて完全なる世界の調和の姿を追い求める
成立しているアスペクト
今回の満月に対するアスペクトは次のとおりです。
- Tスクエア
- 土星+冥王星
- トライン
- 木星
今回の満月が支配しているハウス
この時期人々の関心は、主に軍事や治安維持・安全保障など社会の安全性の確保のために必要な分野に向かいそうです。警察や自衛隊の関連する出来事の新たな発生や進展など、この分野はおそらく騒がしくなると思われます。
この満月の示す影響が強権的に現れた場合のことを考えると、社会の平和維持のために血気盛んかつ従順な存在が戦闘の舞台に上がることがもてはやされる風潮が強まると考えることができます。これは現在の日本の場合、もしかすると大々的な自衛隊員の募集宣伝や学生を対象とした勧誘が盛んになるなどの影響があるかもしれません。このための仕掛けとして、北朝鮮のミサイル問題や韓国の対日姿勢の硬直化、中国との外交の不成功などが演出される可能性も考えておきたいところです。
情報統制の厳しさもまた一段と増し、マスメディアからはこれまで以上に偏った情報しか得られなくなっていくでしょう、多分ですがネット上の情報統制も、気づかれないうちに進んでいきそうです。一方で、このような情報統制の強化へは反発の動きも少し派手なものが出てくるかもしれません。何らかの対立が起きた場合には深刻化しやすい配置ですので、この時期に起こった騒動の影響は長い期間続く可能性があります。
満月のルーラー(支配星)の状況
今回の満月の支配星
火星(♎️天秤座・第12ハウス)
日本が直接被害を被るわけではないにしても、海の向こうで起こる得体の知れない戦火の有様を見させられることによって、人々の不安を煽ることは十分行われそうに見えます。
個人レベルで言えば、感じた怒りを外に向けて放出することが難しかったり、怒りそのものを認識しにくい配置ですが、社会レベルで考えると、社会全体の怒りや不満の無自覚な鬱積だと考えることができます。別の意味としては「制御不能」という意味もあったりします。
真の平和のためのバランシングに成功することがない社会に対して、人々の怒りや不満は相当に蓄積しているはずです。この時期はさらにそれを溜め込むことになるのでしょう。この時期はまだ噴出の時期ではありませんし、なかなかその限界点にも達しないようです。怒りを溜めておく器が大きすぎるのかな…?
その他注目したい天体とハウス
注目したい天体やハウスに焦点をあててみます。
木星
位置
♐️射手座20°(第2ハウス)
成立しているアスペクト
- メディテーション
- 満月軸
- スクエア
- 木星
- クィンタイル
- 火星
- セミスクエア
- 金星
- セスキコードレート
- 天王星
- セミセクスタイル
- 冥王星
今回は意外と木星の影響が強く感じられる月相図だと思います。
国内の財政に関する出来事が表に出やすいことを示しています。「財源」の考え方の変化や「貨幣価値」の転換などとともに、もしかするとこれまでの経済指標の信憑性についてもより一層怪しいと考える風潮が強くなってくるのかもしれません。
もう一つ考えておきたいのは、幼児教育無償化の肯定的影響についての宣伝が活発化してくることです。教育関連のトピックスは他にこの分野のIT化の促進や試験の効率化などもありますが、ここでは教育無償化についてとくに注視しておくべき時かと思います。というのも、無償化の代償は自民党式の「愛国教育」の推進であろうからです。これが何をもたらそうとしているのかをよくよく知る必要があります。
ICとルーラー
ICの位置
♑️山羊座26°
ルーラー
土星(♑️山羊座・第3ハウス)
ルーラーと成立しているアスペクト
- コンジャンクション
- 冥王星
- ノード軸
- Tスクエア
- 満月軸・冥王星+ノード軸
- ミニトライン
- 水星・海王星
社会のあり方について考える時、現在の形に固執するか、現在の形を破壊し尽くそうとするかの2極化となりやすい時期かと思います。このように極端に意見が分かれる時というのは、それぞれが真剣に社会の良きあり方を考えているということですが、互いに譲らない姿勢を貫けば不和しか生みません。
ICの対象を物理的な国土として考えた場合は、地震や噴火などに注意を向けておきたいと考えます。
あとがき:今このときを生きる人へ
先日の台風の被害が尋常ではないですね。規模、発生箇所の数。どちらも凄まじく、またしてもこの国は異常な災害に見舞われました。もう何度目でしょう?
この災害の最中に亡くなった方がいらっしゃり、被害に遭われた方が数え切れないほどいらっしゃいます。こんなところからですが、亡くなられた方にお悔やみ申し上げます。被害に遭われた皆様に、お見舞い申し上げます。1日も早い生活の復旧のために、政治機関各所には尽力いただけますようお願い申し上げます。
しかしその中枢たる「政府」はこの災害の裏で、日米自由貿易協定の可決成立を急ぐ動向を見せているという情報が流れています。このような政治的に重要な決定事項や選挙等の実施と大規模自然災害到来のセット、もう何度目でしょう?
今回の災害において被害が大きかった地域は、ほとんどが農産物の大規模な生産地ではなかったかと思います。今年の米や野菜の価格水準はどうなるのか今から恐ろしいです。なお、今年はすでに西側の地方もいくつかやられているところがありますから、もはや全国規模で農地がダメになっていると考えた方がいいでしょう。
なお関連分野として、畜産関係ですと今年は豚コレラの被害がばらまかれていますし、漁業権の開放や森林伐採の事実上無制限容認なども完了していてすでに準備は着々と進んでいます。そしてここに上述の日米自由貿易協定が関わってくる形になります。
「自由貿易」の名の下に農産物の自由はこれでほとんど消失するのでしょう。おまけに知的財産権の放棄や国民健康保険制度の解体なども加わってきます。国家的な自立性は失われていく一方であり、最後に残るものなど、一体何があるのか?というレベルではないでしょうか。
確かにこれからやってくるであろう展開というのは、人が想像できるレベルを超える事態であるのでしょう。大きな目で見ればそれも試練ということでしょうが、精神に異常を来たさず耐えられるものなのかわかりません。仮に、ある程度わかっているなら覚悟せよと言われても、とてもしきれません。
花を愛でている時は幸せです。それは目の前にあり、眼に映る世界の中に自分の存在を感じることもできます。けれど時折、そこはかとない虚構感を同時に感じることもあります。
美しい世界など、所詮幻の中のものに過ぎないのではないか?と。現実の世界の中にそれを求められないのなら、自ら虚構に浸った方が幸せではないのか?と。
花はそこに美しい姿をして咲いているけれど、ただ単に自らの身に降りかかる全てを受け入れているわけではありません。彼らは従いながら抗い、抗いながら従っています。その美しい姿の陰には凄まじい生存戦略が存在しているということを、私たちは改めて彼らから学ぶべきでしょう。