冥王星(Pluto)

このページでは、冥王星の象意や特徴、考察したことなどを記載しています。

名称

  • 日本語:冥王星(めいおうせい)
  • 中国語:冥王星
  • 英語:Pluto
  • ラテン語:Plutonem

天王星以降の惑星は、近代に入り、天体望遠鏡が発明されてから観測により発見されました。そのため、冥王星も、古代より伝わる伝統的な思想の中には含まれていません。

別名

冥王星には別名の情報が見つかりませんでした。

シンボル

天体記号

シンボル:冥王星の天体記号

「Pluto」の「P」と「L」を組み合わせたものです。

別の天体記号

スタッフ(杖)の先にオーブがついたようなものもあります。

シンボル:冥王星の別の天体記号

支配するサイン

冥王星は、♏蠍座(天蠍宮)の支配星(ルーラー)です。

品位

  • 居所:♏蠍座
  • 高揚:♌獅子座
  • 衰退:♒水瓶座
  • 障害:♉牡牛座

数秘

0

天体と数の対応は、インド占星術から来ていると思うのですが、インド占星術は古典的な形式を忠実に守っている占術ですので、冥王星は使用されません。
※インド占星術は不勉強のためよくわかってはいません…。

「0」は、元々は存在せず、後世になって創り出された数です。厳密には、数秘では使用しない数であると思いますが、破滅と再生を示す、冥王星らしい数です。

象意

写真:冥王星の表面は赤茶けた地質と氷に覆われている

基本

  • 破壊と再生
  • 極限
  • 変容
  • 絶対権力
  • 遺伝

年齢域

死後

冥王星は、人の人生の領域を超えた部分を意味します。

人格の要素

  • 根底の意志
  • 根源的な生存欲求
  • 支配願望
  • 魂の衝動
  • 克己心

身体部位

  • 生殖器
  • 直腸
  • 肛門 など

能力

冥王星は、冥王星独自の能力の他、火星をより高次化した能力をもたらします。

  • 洞察力
  • 支配能力
  • 刷新能力
  • (極限下における心霊的な)生存・再生能力
  • 遺伝性あるいは過去生に関連する能力
  • 真実を見抜くセンス
  • 闇に隠された世界への理解力と適性

分野

  • 世代的な禁忌と抑圧を起因とする価値観の根底からの変容

動作パターン

  • 破壊
  • 再生
  • 転生
  • 融合
  • 激震
  • 執着
  • 支配
  • 暴露

作用

  • 変容
  • 極限化
  • 超越
  • 徹底
  • 暴発
  • 絶対化
  • 深化
  • 拘り
  • 転覆

事象

  • 極端な体験
  • 人生の転換点

人物

  • 権威者
  • 要職者
  • 遺伝的な関係を持つ人 など

 

天体情報

写真:冥王星とカロン

太陽系での位置

エッジワース・カイパーベルト天体(太陽系外縁天体)
準惑星

かつて冥王星は、太陽系第9惑星とされていました。しかし、2006年に開催された国際天文学連合総会をきっかけに、惑星の地位を失い、現在の位置づけとなりました。
冥王星が惑星の地位を失ってしまった理由としては、サイズが小さすぎたことや、冥王星の軌道付近に冥王星に類似した天体がいくつも発見されてきたことなどがあります。

分類

冥王星型天体(太陽系外縁天体に属する準惑星)

この特殊な分類に含まれる天体には、現在冥王星のほかに、エリス、マケマケ、ハウメアという天体が含まれます。
冥王星型天体は、海王星より大きな軌道をもって太陽を周回し、自信の重力によって球体を維持できる質量があり、かつ球形か球形に近い形をとっているなどの条件があります。

冥王星型天体

構造と主な材質

地表

冥王星は、海王星よりもさらに外側に位置する天体でありながら、その構成には岩石質を含んでいると言われます。
また、太陽の熱がまったくといっていいほど届かない領域にあり、冥王星を構成する多様な組成物質のほとんどは氷漬けの状態だと考えられています。

現在わかっている組成物質には、メタン、窒素、一酸化炭素などです。

コア

冥王星のコアに関する詳細な情報は見つかりませんでした。他の惑星以上にわかっていないことが多いのが冥王星です。

大気

  • 窒素(N2):約90%前後
  • メタン(CH4):約10%
  • その他微細な成分

濃度が安定的でない大気を持っています。

サイズ

直径

2,370km

地球の約0.185倍です。
なお、地球の衛星である月の直径は3,474kmですので、冥王星は月よりも小さいことがわかります。

質量

約1.3 ×1022kg

地球の約0.0021倍です。

リング

冥王星にはリングがありません。

自転

周期

約6日9時間17分

Wikipedia上ではマイナスの数値で表現されているので、自転方向が逆行しているものと思われます。

方向

赤道傾斜角(自転軸の傾き)

119.59°

この数値を見ると、天王星と同じように横倒し状態になりながら公転している姿が想像できます。
なお、この傾斜角は数百万年単位で約20°の振れ幅があるようで、この傾きにより、冥王星には非常に激しい気象変動が存在していることがわかってきているようです。

公転

周期

約247.74年

海王星よりもさらに外側を周回する冥王星の公転周期は、人の一生など到底及ばない長い時間がかかります。人は生きている間に冥王星が天空上を一周する様子はおろか、半周するところを見られる人すら稀でしょう。

軌道

離心率は0.25以上あり、かなり大きく歪んでいます。冥王星の軌道の中心に太陽はありません。
冥王星の軌道は海王星の軌道に部分的に入り込んでいますが、海王星と冥王星は3:2の正確な軌道共鳴状態にあり、衝突することはありません。
また、冥王星の公転軌道は、太陽系の惑星の軌道からみて約17°傾いています。

衛星

現時点で5個発見されています。

最も有名なのは、二重惑星とも言われるカロンでしょう。カロンは、冥王星の約1/7の質量を持っています。
他に、次の衛星が発見されています。

  • ステュクス
  • ニクス
  • ヒュドラ
  • ケルベロス

夜または冥土にちなんだ者達の名前が付けられています。

個人的な考察

イメージ:暗闇の中に浮かび上がる冥王星

準惑星になっても冥府の王は健在である

かつて、太陽系第9惑星であった冥王星は、現在は準惑星の地位になりましたが、西洋占星術においてその影響力は今も絶大であり、畏敬の対象です。
エッジワース・カイパーベルト天体群、さらに太陽系外縁天体群は、少し脚色した見方をすれば、宇宙空間における冥王星の従者たちにも見えます。
つまり、冥王星は現在の分類になったことで、太陽系を取り巻く暗黒体にある無数の天体の王になったと言えるのかもしれません。

「転生」の象意

冥王星というと、どうしても「破壊」や「破滅」あるいは「死」という象意ばかりを思い起こしがちですが、この天体の持つ大切な象意の中に「転生」というものがあります。
これは、現在冥王星を支配星に持つ蠍座の古代の姿ともいわれる「フェニックス」に象徴されるものです。

膨大なエネルギーによって燃え尽きた灰の中から、新たな魂の結晶が生まれ、再び循環していくことを、この天体は教えてくれるのです。

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