もうすぐ
冬が来るにおいがするよ
今度のやつは
ちょっと長いかもしれないから
保存がきく
ごはんとか
ほっとするための
お茶とか
あったかく
ふかふかするための毛布とか
準備して
みんなで乗り切ろうね
つらくなったら
僕を思い出してね
春になったら
ここにも花がたくさん咲いて
僕もたぶん
ここに遊びに来るから
月相図のメッセージを詩にする
今回の表現のテーマ
満月=「あらわれた結果を受け止め自己を見つめなおすとき」 という解釈を軸に、それがどのような意味なのかを考えています。
- 「冬への備え」を意識し始める
月相図をとおして社会を眺める
月相図のチャートから読み取った内容から、この満月の影響を受ける時期の社会状況を要約してまとめます。
この満月の影響を受ける期間は、次の新月までです。
背景に漂う空気感を要約する
ちょうどこの数日の間に、現天皇皇后両陛下の即位をお祝いする国民行事やパレードが開催されました。今回の満月期は、この祝賀ムードの余韻を残した状態から始まるようです。残った余韻の中には、イベント当時の賑わいや興奮とともに、これから迫り来る暗澹たる時代への強烈な不安と、奇跡的にそこから脱する夢にすがろうとする想いが混ざり合っているようです。
このような、内在する不安や願望は、まだはっきりと見えはしない「その時」への備えを自然と意識させていくのではないでしょうか。具体的な行動として一体何が効果的なのかはわからずとも、心のどこかでその時を受け止める準備だけはしておきたいと無意識に思う人は少なくなさそうです。
社会の基本的な動向を要約する
動きが大きい分野
国土環境・地域社会
「国」とか「地域」に関する事業の実施や計画などについて、多くの動きがあるかもしれません。国民的な祝賀行事があったこともあり、人々の関心はローカルに属するものに向かいやすくなっており、そこに焦点を当てた政策の実施をすることによって為政者側としては好感を得やすいということかと思います。
そのような思惑がなかったとしても、現実的な問題として、災害復興や文化遺産保護への対応などもあちらこちらで実行しなければならないので、この分野の活性化は必然的だとも言えます。
満月の影響を受けやすい分野
世論・国民の主権意識
祝賀ムードの余韻から出発する世論ですが、時が少し進めばそのムードも消えてゆき、いわば「冬ごもりへの準備」を始めるための話題が多くなってくるでしょう。また、最近割と沈静化している憲法改正への議論なども世論の形成に突然割り込んでくるのかも知れません。
その他の分野
経済(国内・海外)
旋回の新月の時も確かこの分野について書いていましたが、そろそろ影響が出てくるのではないかなと見ています。消費税増税による消費活動の縮小化や、財政不安などの情報が少し具体的に出てくるようになるでしょう。また、地価や不動産の価値の変動についても目立つ動向があるかもしれません。
解釈について
以下は、占星術のチャート解釈にまつわる技術的な内容を記載しています。
技術的な内容に興味がない方は、この「解釈について」のセクションを飛ばしてお読みください。
根拠とした各要素と詳細
表現するテーマや主解説の内容を決めるにあたって月相図から読み取った内容を、以下に整理してみます。
前提
解釈の全体条件は次のとおりです。
チャートの主体
「国家の基盤である民衆の、根源的欲求の集合体」と考えています。
留意事項
- ネイタルを読み解くような解釈の中にマンデーンのおおまかな解釈を取り入れ、「時代背景」「社会情勢」として考えています。
- アングル・ハウスについては、「日本/東京」での観測値を採用しています。
- 採用しているハウスシステムは「レギオモンタナス法」です。
- ホロスコープ作成ソフトウェアは「Amateru」を使用しています。
「背景に漂う空気感」を導き出した要素
背景に漂う空気感は、アングル(ASC・MC)が指し示すサビアンシンボルと、それに対するアスペクトから考えています。
ASC(集合的エネルギーの起点)
位置
♌️獅子座14°
サビアンシンボル
「歓声を上げる人々の中を行く壮大な山車を伴う、ぺージェント」
サインの基本概念を踏まえたサビアンシンボルの象意
このシンボルは♌️獅子座の象意のうち「プロデュース能力」「演出(プレゼンテーション)技術」「計算された興奮」を意味します。
成立しているアスペクト
- Tスクエア
- 満月+水星
- ヨード
- 土星・海王星
- トライン
- 金星
- クィンタイル
- 火星
人々の心は何者かによって計算された賑わいの中に溶け込んでいて、楽しいことや魅力的なことにエキサイティングに反応しながらも、何か満たされきらないという思いを埋めきれず、さまようことを繰り返し続ける、そんな時期になりそうです。表現が難しいですが、人々は楽しそうに振舞っているように見えるけれど、それは実際には「もがき」であり、よろこびの幻想の中から脱したいと願っているのでしょう。
ASCルーラー(支配星)の状況
今回のASCの支配星
太陽(♏️蠍座・第4ハウス)
成立しているアスペクト
- コンジャンクション
- 水星
- オポジション
- 月(=満月)
- クレイドル
- 水星・月・土星+冥王星・海王星
権威者の権力行使分野は国土環境に関わることに向きます。国内世論もこれに連動するでしょう。
内容的にはインフラ再整備や災害復興をはじめ、伝統文化の復元や維持などもターゲットになるのではないかと思います。これは、新月期に起きた文化遺産の相次ぐ火災を受けてのことでしょう。10月下旬から続いている現天皇陛下即位に関連する行事は国民に大きな心理的影響を与えていますので、その余波もありそうです。何事もない時より、郷土的なものによく目が行くようになるでしょう。
MC(集合的エネルギーが向かう先)
位置
♉️牡牛座7°
サビアンシンボル
「雪におおわれていない土地にあるソリ」
サインの基本概念を踏まえたサビアンシンボルの象意
このシンボルは♉️牡牛座の象意のうち「価値」のありようについて問いかけています。「将来への備え」「伝統的な文化の産物の有効性」「長い時間を経てはじめて認められる価値」について考えさせられるシンボルです。
成立しているアスペクト
- コンジャンクション
- 天王星
はっきりとした実感がまだ乏しいけれども、いよいよ金融危機についての情報が表に出はじめてくるのかな?といったところです。ここでいう「表に」というのは、金融分野の知識やリテラシーを全く持たない一般市民にもわかるほどの出方になるという意味です。
別の分野のことですと、外国との貿易に関する取り決めなどにおいて、何かしらの大きなトピックスやアクシデントが知られることになるのかもしれません。たとえばTPPやEPA、イギリスのブレクジットの延期と総選挙実施による先行き予測の変化、日米貿易協定や米中貿易の動向などによって、日本の経済にも何らかの目立つ転換点があるのかもしれません。あるいは、韓国との関係ですと、軍事がらみではありますがGSOMIAの行方などがこの時期注目しておくべきことなのでしょう。
MCルーラー(支配星)の状況
今回のMCの支配星
金星(♐️射手座・第4ハウス終盤)
成立しているアスペクト
- スクエア
- 海王星
第10ハウス以外に支配しているハウス
- 第3ハウス(情報・通信・交通)
世界的不況や日本国内の先行き不透明感の影響がこの時期に最も反映されやすいのは、不動産の価値、とりわけ全国各地の地価であるかもしれません。あるいは一時的に不可解な変動を見せる可能性があります。異様な高騰である場合、現在の日本の状況だと場所が限られそうですが、異様な下落である場合は大都市圏の一部を除いて全国的な下落になる恐れがあるかもしれません。
今回示されている天体の象意が災害復興などと結びついていると考えると、建設業界などへの事業発注ラッシュによる一時的な株などの高騰が発生するかとも考えられます。
他には、オリンピックの一部競技の開催地が移ったことによる経済的な影響が出るとも見ることができるでしょう。
「社会の基本的な動向」を導き出した要素
満月のサイン・ハウスおよびアスペクトをとる天体との関係から考えています。
満月のサインと滞在しているハウス
今回の満月は「♉️牡牛座・第10ハウス」に位置しています。対となる太陽は「♏️蠍座・第4ハウス」に位置しています。
サインの基本的な概念
♉️牡牛座 – ♏️蠍座のラインは「生命力」と「価値」「信頼」 に関わっています。
参考:一般的な解釈例 ♉️牡牛座の月(第10ハウス)
- 「公共が富む」ことを喜びと感じる
- パブリックな環境に対して居心地の良さを求める
参考:一般的な解釈例 ♏️蠍座の太陽(第4ハウス)
- 信頼の置ける選りすぐりの人たちとの活動を展開する人々にとって最適な環境を構築する
- 身も心も委ね、骨を埋められる場所を探すあるいは作り出す
成立しているアスペクト
今回の満月に対するアスペクトは次のとおりです。
- コンジャンクション
- 水星
- クレイドル
- 水星・土星+冥王星・海王星
今回の満月が支配しているハウス
- 第1ハウス(世論・国民)
- 第12ハウス(諜報・陰謀・地下世界)
消費税増税が先月から実施され、今現在人々は明らかに消費活動を減少させています。そんな中、いくら新時代を祝う行事があったからといって、そんなに簡単に人々の心は暖まらないでしょうし、皆複雑な思いを抱えているのだろうと思います、
好意的に見るならば、この時期に「冬ごもりの準備を始める」人が多く現れるのではないでしょうか。現実的な行動であったり、心の準備であったり、方法はいろいろでしょうが、「備える」とか「構える」ということをしておくと、少しはダメージを小さくすることができますから。
また、公共サービスのあり方などに関心が向かいやすい時期でもあるでしょう。子育てに関わることや貧困対策、地域創生など、生命や地域社会の維持・発展に直接関わるような内容が多いかも知れません。
満月のルーラー(支配星)の状況
今回の満月の支配星
金星(♐️射手座・第4ハウス終盤)
MCルーラーのセクションでもある程度は記載しましたが、日本という国自体の価値がいよいよはっきりと下がり始めるというところで、おそらく地価や不動産価値にその傾向が現れてくるのかなと考えています。
他にちょっと気になるのは、例えば国内の水源や私有林・山地などを海外の投資家が購入する動きがこの時期にまた活発化するのかな?というところです。このあたりの情報は、あまり分かりやすく出ては来ないでしょうから、本当にそうであるかどうかは確認のしようがないのですが…。
その他注目したい天体とハウス
注目したい天体やハウスに焦点をあててみます。
秋分図との2重円で浮かんでくるグランドセクスタイル未遂
今回の満月図を今年の秋分図に重ねる形で2重円を出力すると、グランドセクスタイル未遂の配置が形成されています。
秋分図側の月と火星のアスペクトが広すぎ、この2天体間でのセクスタイルが形成されないので、正確にはグランドセクスタイルとは言えないのですが。
2つのグランドトラインをベースとするこのコンビネーションアスペクトは、よく幸運のアスペクトだと言われますが、一方で力が強すぎるゆえに人間の意志によるコントロールができないとも言われ、その分恐ろしさもあるものだと思っています。そう考えると、何か今後の日本に対して強制力のある出来事が発動することを予感させられるアスペクトだと思います。
この図を見ると、今回の満月は秋分図内の第2ハウスと第8ハウスで形成されることがわかります。したがって、何らかの具体的な事象が起こった時に影響を受けるのは、主に経済分野だと見てよいでしょう。
あとがき:今このときを生きる人へ
マンデーン的な解釈を書くためにいろいろな情報を見ているのですが、金融経済関係の情報を見ていると、もうほとんどの媒体で「世界的な不況が始まっている」と書かれています。世界的な大手銀行の経営不振や倒産、金本位制への移行による現紙幣や各国の国債などの無価値化が現実味を帯びてきていることなど、本当に世知辛い話題しかなく、そういう分野の情報を発信している方々もきっと楽しくはないのだろうなあ…などと想像したりします。市場を操作している方々は別でしょうけれど。
さて、日本では消費税増税から1ヶ月半ほどが経過しますが、普段の食料を買いに行くスーパーでも、来客数が減っているように感じられました。日々の生活の中でもこんなにも明らかに影響を感じ取れるとは…と思ったりして、切ない気持ちになったりしています。
冬が来るのは仕方がないことだと思います。季節の話をするならば、現在の地球上では常春・常夏の地域があるにしても、地球の歴史全体で見れば、灼熱のような時代も氷河期という極寒の時代もあったわけで、それは長いスパンでの季節だと言えます。人の人生にも季節はあるし、それと同じように社会にも季節があると思いますので、やはり今この時代に社会の冬が来るのは仕方がないと思うのです。それはもう、この時代に生きている以上、受け入れるしかないことだと思います。
しかし、この冬が人類の進化にとってどんな意味があるのかを、今一度真剣に考えたほうがいいとも思っています。まさに今は、そのための「備え」の時期ではないかと思うのです。